NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「バグズ・パニック」(50点/生物パニック)

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■■■「バグズ・パニック」■■■
(50点/生物パニック)

 アメリカのとある街の工事中の地下鉄の駅で、一人の警官が逃亡中の強盗犯を追跡中に何者かに惨殺される。
 最初は殺人犯の仕業と考えて捜査を開始したFBIだったが、遺体に付着していた酵素と遺体の状況から、犯人は人間ではなく巨大な昆虫の仲間である事が判明。

 FBIはCDC(疾病管理センター)と協力し地下鉄のオーナーである企業体の社長の元を訪れるが、オーナーは怪物の存在を一生に付してしまう。
 そして、地下鉄ではまさに竣工パーティが開始され参加者を乗せた列車が地下の奥深くに向けて発車されたところだった…。


 タイトルを見てそのものズバリという感じの、大都市の地下に巨大昆虫の群れが出没するという内容の生物パニック映画。

 WOWOWでたまたま放映されてたので『何だっけ、この映画?』と思って見てみたんだけど、どうやらアメリカのケーブルTV向けに製作された特撮映画のようです。
 一応こちらでもビデオはリリースされているようで、「バグズ・パニック」というのはTV放映用のタイトルのようで、ビデオ版のタイトルは「バグズ」(原題も「BUGS」)らしいのですが、生憎ながらあんまり記憶にありません。

 大都市の地下に潜む巨大昆虫の群れと特殊部隊との戦い…というどっかで聞いたようなシチュエーションから想像できるように、ぶっちゃけて言ってしまえば昆虫版「エイリアン2」のようなお話。
 といっても、特撮もストーリーも映画の迫力もあんな上等な物じゃ無いですが…

 巨大昆虫は『正体不明の新種』という事になっていますが、一応、石炭紀に実在した「メガニウラ」というトンボの祖先の幼虫が巨大化したものがベースとなっていますが、デカさは3mぐらいあって相当デカいです。
 怪獣映画のファンならピンと来るかもしれませんが、要はメガヌロンですね。

 怪物のデザインもメガヌロンと良く似た感じなんですが、幼虫は頭の大きさの割に脚が妙にデカくてちょっと精悍さに欠ける印象、でもトンボ状態になった成虫の姿はなかなかに不気味で良いです。

 特撮はCGとアニマトロニクスで、TV映画としては頑張ってる方だとは思いますが、まあ所詮はTV映画レベルで、要所要所に怪物をあまり画面に出すまいとする工夫が見られます。(笑)

 ストーリーの方もいかにもB級ホラーといった感じで、生物の危険性を示唆し被害を食い止めようとする主人公事件を揉み消そうとする権力者というベタベタな展開は、別にツマんなくも無いですがコレと言った見所に欠けるのも事実かな?

 ただ、ラストシーンで巨大昆虫の女王と戦うシーンで、主人公が『考えがある』とか自信満々に言って置きながら成り行き任せで女王を倒しちゃったり、中盤で『酸素があと1時間しか持たない』とかって言ってたのが、後半ではすっかり忘れられてたりと、オイオイと言いたくなるようなツッコミどころは多いです。

 あと、せっかく特殊部隊と巨大生物が登場するんだから、もうちょっと両者の絡みの見せ方を工夫すれば面白くなったかも…とかも思うのですが、まあその辺は予算の都合といった所でしょうか…

 総評としましては、TV映画向けのB級ホラーとしては『まあ、及第点かな?』といったレベルの作品ではあるのですが、今ひとつコレといった見所に欠ける作品かな?
 全体的に物凄く悪い部分も無いんだけど、コレと言うようなオススメポイントも無い感じなので凡庸な作品という印象を受けてしまうんですよね…

 生物パニック映画が好きなら、まあ観ておいても良いレベルとは思いますが、所詮はTV映画レベルという事で、やはり『TVで放映されてタダで観れるなら観る』といった程度のスタンスで捕らえておけばよい作品という事でしょう。