NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「トゥルース・オア・デア ~殺人ゲーム~」(65点/オカルト:結構オススメ)

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■■■「トゥルース・オア・デア ~殺人ゲーム~」■■■
(65点/オカルト:結構オススメ)
 
 春休みに親友のマーキーらと共にメキシコ旅行訪れたオリヴィアは、旅先で知り合ったカーターと名乗る地元の男性の案内で、教会の廃墟でパーティをする事となる。

 カーターの提案で『トゥルース・オア・デア(真実か挑戦か?)』というゲームを始めた彼らだったが、オリヴィアはゲームを始めた直後に逃げ出すように教会を去ったカーターから『真実を語らないか挑戦を断ると殺される』という奇妙な警告を受ける。
 
 教会でのパーティの後に旅行から帰ってきた彼らだったが、道行く人や無関係な相手から唐突に『トゥルース・オア・デア』という質問を受けるという奇妙な現象が発生。
 更に、挑戦を断った仲間の一人が不自然な事故によって死亡するという事件が発生した事から、自分たちが『命をかけた呪いのゲーム』に参加させられてしまった事に気づくが…
 
 
 呪われた教会で『トゥルース・オア・デア(真実か挑戦か?)』ゲームを行った若者たちが『ゲームに参加し続けないと命を奪われる』という呪いによって恐怖に曝されるという、オカルトホラー映画。
 ジェイソン・ブラム率いるブラムハウスの新作で、アメリカの若者たちのパーティでは定番の『トゥルース・オア・デア(真実か挑戦か?)』というをゲームを題材とした作品です。

 ちなみに『トゥルース・オア・デア(真実か挑戦か?)』というのは、飲み会等で参加者が順番に他のメンバーから出題される『トゥルース・オア・デア(真実か挑戦か?)』という質問に回答し、『トゥルース(真実)』を選んだ場合には隠している秘密を、『デア(挑戦)』を選んだ場合には他のメンバーが出したチャレンジ(大概の場合は一発芸等)に挑戦するというもので、日本で言うところの『王様ゲーム』みたいな感じの遊びの事です。
 そういえば、日本でも『王様ゲーム』を題材としたB級ホラー映画やら小説やら何本も作られているので、どこの国でもだいたい考える事は同じといったところでしょうか…
 ただまあアイデアとしてはありきたりながらも、ブラムハウスが作っているだけあってホラー映画としての質は高く、これがなかなか良く出来ています。
 
 お話としては『メキシコに旅行に行った若者のグループが、地元の青年に誘われるままに廃教会で「トゥルース・オア・デア」というゲームを始めるんだけど、『ゲームに参加し続けないと命を奪われる』という青年の奇妙な警告のとおりにゲームを断ったメンバーが死亡するという事件が発生し、自分たちが『呪いのゲーム』に参加させられてしまった事を知るが…』みたいな感じの展開。
 
 自分たちが『呪いのゲーム』に参加させられてしまった事を知った若者たちが、なんとかして呪いを解くためにゲームを始めた謎の青年や廃教会に隠された秘密を探るが…みたいなお約束の流れなのですが、『ゲームのルールを破ったメンバー』が次々と『不審な死』を遂げていくという展開は、「ファイナル・デスティネーション」っぽくてなかなか不気味で面白いです。
 
 この『呪いのゲーム』の正体やらの設定もなかなか凝っており、やはりストーリーやらバックボーンやらが練って作られていると、こういうオカルトホラー映画は面白さが増すなあ…という印象。
 
 他人や自分を傷つけずに済ませる事ができない『挑戦』の内容もなかなか嫌らしくて良い感じなのですが、終盤で『呪いのゲーム』の出自が明らかになると、この『嫌らしさが』に非常に納得のいく設定な辺りが良く考えられています。
 
 主人公とその親友たちといったメインキャラの描き込みも良く出来ており、特に恋人との三角関係やら人間ドラマ的な部分も『ホラー要素の邪魔にならない程度』にキチンと作り込まれているのが良い感じ。
 
 全体的に非常にシッカリと作られた新作オカルトホラーという感じなのですが、難を挙げるとしたら『残虐シーンやホラー描写にイマイチ派手さが無くて盛り上がらないこと』かなぁ?
 
 呪いによって命を落とす仲間が、たいした盛り上がりも無いままに割とアッサリと殺されるようなパターンが多いので、ノリ的にはもうちょっとショッキングな描写とかがあっても良かった気はします。
 あと、主人公たち3人以外のメンバーはキャラが薄くて、いま一つ印象に残らないのも、殺害シーンがあんまり盛り上がらない理由の一つかも…
 
 ラストのオチの落としどころなんかも割と上手いまとめ方だとは思いましたが、せっかく良く出来た内容なのに続編にちょっと繋ぎ辛い印象の終わり方だったのは、ちょっと勿体ない感じかも?
 
 
 総評としましては、なかなか良く出来た『佳作レベルの新作オカルトホラー映画』って感じの作品ですね。
 
 青春系のスラッシャー映画とか呪い系オカルトホラー映画の新作を求めているのであればなかなか良い作品だと思いますので、そういうジャンルが好きならばチェックしておいても損は無い一本だと言えるでしょう。
 
 あとどうでもいい事ですが、「トゥルースorデア~密室デスゲーム~」というサスペンス映画が数年前に出ていますが、当然ながらこちらの作品とは何の関係もない別タイトルですので、本作を借りようとして誤って借てしまわないように要注意ですよ。