NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ホワイトシャーク」(35点/生物パニック)

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■■■「ホワイトシャーク」■■■
(35点/生物パニック)

 危険地帯での『エクストリームスポーツ動画』の撮影チームであるリンジーたち5人は、立ち入り禁止海域である『レッドロックコーヴ』でのゲリラ撮影のため、小型の水上飛行機で撮影現場を目指す事となる。

 しかし、機器の故障により飛行機は目的地の前で墜落。
 彼らはパイロットともども海の上に放り出されてしまう、

 洋上で救命ボートを見つけてなんとかボートの上に避難したものの、ゲリラ撮影で発信機のスイッチを切っていたため救助が来る可能性はゼロ。

 助けを呼ぶために、近くに見える救援物資があるという岩礁までたどり着こうとするも、彼らの周りは獲物の臭いを嗅ぎつけたホオジロザメの群れによって取り囲まれており、一人また一人とサメの犠牲になっていくのだった…
 
 
 エクストリームスポーツ動画』の撮影チームが飛行機の事故で洋上に投げ出されてしまい更に人食いザメの群れに襲われるという、生物パニックホラー映画。

 『洋上に取り残された少女が生き延びるためにホオジロザメの群れと対峙する』という、同じようなシチュエーションを描いた「ロスト・バケーション」のフォロワーっぽい作品ですが、実際の中身の方も「ロスト・バケーション」を驚くほどツマんなくしたような内容です。

 お話としても『飛行機の事故で洋上に投げ出された若者たちがサメの群れに襲われる』という、ほぼそれだけのストーリー。

 主人公以外のチームの面々は割と速攻でサメに食われてしまうのでメインの登場人物はヒロインのみですし、最終的に岩礁にたどり着いてサメと対峙するというシチュエーションも「ロスト・バケーション」とそっくりで、『リスペクトするのは良いんだけどもうちょっと捻れよ』という感じの展開です。

 まあ似たようなシチュエーションでも、主人公の心情やら緊張感やらが上手く描写されていればそこそこ観れる作品になったと思うのですが、全体的にあまり緊張感が感じられ無くて面白味に欠けるのは困りもの。
 
 何が辛いって、とにかく観ていて『リアリティが感じられない事』で、サメが軍隊のように整然と隊列を組んで、主人公に対して異常に執念ぶかく襲ってくるのも不自然ですし(まあ同じCGを使いまわしているだけなんですが…)、リアル寄りの設定の作品の割には襲撃シーンが妙にマンガ的でどうにも嘘くさいんですよね。(「シャークネード」みたいなバカ映画ならそれでもいいんでしょうけど…)

 あと主人公が遭難してから、『現在のシーン』と『遭難するまでの過去シーン』が交互に語られるみたいな構成になるのですが、過去のシーンが特に面白くも無いうえに主人公たちのキャラクターに魅力も感じられないため、過去と現在を交互に描写する展開が単純にテンポが悪くてダルいだけになってしまっているのも観てて辛いです。

 また、途中で『仲間をサメに食われた主人公が絶望して自殺しようとする』みたいなシーンがあるのですが、そもそも遭難してからまだ2~3時間しか経っていないのに自殺しようとするとか、流石に諦めるの早すぎだろ!!
 
 途中で『救難要請を出した』と言われた後に、数十分も待たずにリスクを冒してサメと戦おうとしたりとか、その後の展開にも違和感ありまくりですし、ツッコミどころが多くてどうにもお話に入り込めませんでしたよ。

 ラストの『ちょっと良い話』的な締め方も完全に蛇足な感じでしたし、なんか色々と残念な出来の作品でした。
 
 
 総評としましては、どうにも退屈で『いまひとつな出来の生物パニックホラー映画』としか言いようが無い作品ですね。

 特にコレといって観るべき部分も無いですし、プロット的にも「ロスト・バケーション」の劣化版としか言いようが無いような内容ですし、あんまりオススメするような要素も無いかなぁ?

 まあ絶望的にツマんないというほど酷い内容でもないので、興味があるならネット配信サービス等で無料で観れるようになってからチェックしてみれば良いかな…って程度の一本だと思いますよ。