■■■「ハロウィーン」■■■
(15点/オカルト)
(15点/オカルト)
その手紙には『君はBoo!された、同じ内容の手紙を別の家に送るように』といったような内容が書かれていた。
幼い息子のケイレブは、この手紙は『呪いの手紙』で次の家に手紙を回さないと不幸が起こると怯えるが、父親はそれを相手にせずに手紙を燃やして捨ててしまう。
そしてハロウィンの夜、息子のケイレブひとりのみを残して、それぞれ別の場所に外出した家族の三人は、外出先で彼らのトラウマをえぐるような恐ろしい現象に遭遇し…
ハロウィンの朝に奇妙な『呪いの手紙』を受け取った4人の一家が、その手紙を無視したことによって恐るべき現象にみまわれる…という、オカルトホラー映画。
J・カーペンターの「ハロウィン」の続編である「ハロウィン(2018年版)」と非常に紛らわしいタイトルですが、当然ながら何の繋がりも関連性も類似性もない作品です。
(まあ『ハロウィンの夜』を舞台としてるという共通点はありますが…)
割と発売日まで近くして『騙す気まんまん』でレンタルさせようとしている辺り、他の類似作品よりもちょっと性質が悪いかも?
(ちなみに原題は「Boo!」(『ばぁ!』とかって意味))
お話としては『ハロウィンの朝に『不幸の手紙』を受け取った一家が手紙を信じずに燃やして捨ててしまったところ、彼らに過去のトラウマをえぐるような怪現象が次々と襲い掛かる』みたいな感じの展開。
外面的には『ごく普通の平穏に暮らす4人家族』みたいな主人公たちが、実はそれぞれ心に闇を抱えており『家庭としては崩壊寸前』で、その彼らの心の傷(トラウマ)をエグるような内容の怪奇現象が次々と襲い掛かる…という設定はなかなか悪くないですね。
『恐怖体験を乗り越えることで家族としての絆を取り戻していく』みたいな展開も、月並みながらもなかなか良い感じ。
ただプロットそのものは悪くないのですが、とにかくお話のテンポが悪くて恐ろしく退屈な内容なのが困りもの。
全体的に非常にダラダラとしてストーリーがなかなか進まず、怪奇現象等がなかなか発生しないせいで、割と終盤までたいして盛り上がらないシーンが続くだけなうえに、肝心のホラー描写も迫力が無くてイマイチ盛り上がらないので、あまりにも退屈でぶっちゃけ途中で2回ぐらい寝てしまいましたよ…
ちなみに怪奇現象は『主人公たちのトラウマ』が題材になっているのですが、最初は登場人物たちのバックボーンが全く語られないまま『怪奇現象』が起こってお話が進んでいくので、トラウマシーンの意味が分かり難くてちょっと面食らってしまいましたよ。
でもラストでその辺の伏線がまとめて回収されて、『壊れかけていた家族が絆を取り戻す』みたいな展開になっていくのは、なかなか面白い構成という印象。
ただ、ラストが矢鱈と投げっぱなしな終わり方なのは気になったところかなぁ…いわくありげに語られた『40年前に起こった妻殺し事件』との関連性とかも良く分からないですし、そもそも主人公一家が何で狙われたのかも判然としないですしね…
総評としましては、どうにも『退屈で面白味に欠けるオカルトホラー映画』というのが正直な感想です。
『トラウマを抱えた家族』というプロットは面白いのですが、肝心の内容がとにかく盛り上がりに欠けて映像や演出もイマイチなので、ダルい部分ばかりが目に付く作品という感じでした。
ぶっちゃけあまりオススメする要素も無いので、普通にスルーしてしまって良い作品だと思います。
あと、もし「ハロウィン(2018年版)」と間違えて借りてしまった人が居た場合は、メーカーに対してブチ切れても良い一本かと…(笑)