NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「アニマル・パージ」(40点/生物パニック)

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■■■「アニマル・パージ」■■■
(40点/生物パニック)

 ある日、フランスの市街地で、ありとあらゆる動物たちが次々と人間を襲い始めるという奇妙な現象が発生。

 カラス等の鳥類やペットの犬や猫、更には動物園から逃げ出した猛獣たちも襲撃に加わって、交通網はマヒし街は大混乱に陥っていく。

 動物行動学の権威であるアリックスは、パニックの中心が動物園である事から、動物園に搬送された『新種のゴリラ』に原因があると考え、原因を究明するために暴走した動物の血液サンプルを持って研究所へと向かうが、暴走する動物たちに行く手を阻まれてしまい…
 

 フランスの市街地で発生した『ありとあらゆる動物たちが突然暴走をはじめて人間を襲い始める』という謎の現象と、それに巻き込まれた人々の味わう恐怖を描いた、フランス製の生物パニックものホラー映画。

 なんとなく「パージ」シリーズっぽいタイトルが付いていますが、当然ながら内容的に関連するような部分はなく、どちらかと言えば「暴走地区ZOO」のフランス版みたいなお話といえば、海外ドラマが好きな人には分かりやすいかも?

 ちなみに最初に本作の最大の注意点を挙げておくと、本作はこのお話だけでは全く完結していません!!
 恐らくTV映画の『前後編のストーリー』の前編に当たるお話だと思われます。

 収録時間が妙に短い(70分程度)なので変には思っていたのですが、作品の解説にそれっぽい但し書きが全く無かったので、まんまとしてやられましたよ…
 これから観ようと思っている人は要注意です。

 お話としては、『フランスの市街地でありとあらゆる動物たちが突然暴走をはじめて人間を襲い始めるという事件が発生し、動物学者の主人公がその原因を調査したところ、動物園に搬入されたばかりの「新種のゴリラ」の発する超音波がその原因ではないかと推測するが…』といった感じの展開。

 内容的には、非常にオーソドックスなアニマルパニックもの映画という感じの作りで、最初は人間に身近な犬や猫、カラスやハトといった鳥の大群、ついには動物園から脱走した猛獣たちも加わって街が大パニックに陥っていくのですが、序盤の動物の暴走による街の大規模なパニックシーンは割と気合を入れて作られており、まあまあ見応えがあります。

 鳥の大群やネズミの大群が津波のように押し寄せてくるシーンは、「鳥」やら「ウィラード」といった往年の名作を連想させて、なかなか悪くない印象。

 ただ、パニックシーンで予算を使い切ってしまったのか…人間と動物との絡みのシーンが『イメージ映像による一人芝居』みたいなシーンが多くて、どうにも安っぽさが目に付いてしまいいま一つ盛り上がりません。

 特に、ストーリー的に盛り上がる筈の後半の展開に予算不足を感じさせる部分が多く、お話の展開もなんかダラダラとしててダルい内容になっているせいで、終盤に差し掛かるほどボルテージが下がっていってしまうのはいかがなものかと…

 更に加えて、ラストは『いい感じに盛り上がってきたところで続編に続く』といった感じの唐突な投げっぱなしエンドで、マジメに観ていた自分は流石にちょっと半ギレしそうになってしまいましたよ。

 ちなみに続編に関してですが、本作がフランスで製作されたのが2016年なのに、後編が日本で同時に発売されていない辺りからしてなんとなく察してしまいますが…そもそも本国で続編は製作されたんですかね?
 

 総評としましては、作品自体は低予算ながらも『割と普通の出来のアニマルパニック映画…ただし途中まで』という感じですかね。

 生物パニック映画とかが好きならば、それなりに観れるレベルにはなっていると思うのですが、現時点ではお話が全く完結していないのでマトモに評価のしようがありません。

 たとえ気になっているとしても、続編が出るかが怪しいため全くオススメいたしませんが、もし観たいのであれば続編が発売されて最後まで観れる事が確定してからチェックする事をオススメしますよ…