■■■「サマー・オブ・84」■■■
(35点/サスペンス)
(35点/サスペンス)
オレゴン州郊外のイプスウィッチという閑静な住宅街に住むオカルトやミステリーが好きな15歳の少年のデイビーは、向かいの家に住む警官であるマッキーの不審な行動を目撃し、マッキーこそ連続殺人事件の犯人なのではないかと疑いを抱く。
彼は親友のイーツ、ウッディ、ファラディ達と共に、マッキーの身辺を調査を開始するが、彼を犯人と裏付けるような証拠のようなものは発見できず…
80年代のアメリカで正体不明の連続殺人鬼の謎を追う少年たちの姿とその結末を描いた、青春スラッシャー風味のサスペンススリラー映画。
タイトルのとおり、1984年の夏を舞台としてノスタルジックな雰囲気を感じさせる作りの思春期青春ものっぽいお話ですね。
ただ、設定だけ聞くとなかなか良さげな雰囲気を感じるのですが、実際の中身の方はとにかく『地味で面白味に欠ける作品』という印象。
ネタとしては、80年代を暮らした『思春期の少年たちの友情』+『謎の連続殺人鬼』を題材とした感じなのですが、内容がどっちの方向にも非常に弱いんですよね。
サスペンスとして観ると、致命的なレベルでお話の展開が遅くて、かなり終盤までお話にマトモな進展らしい進展がなくて盛り上がるようなシーンも一切ないため、とにかく観ていてダレてしまいます。
事件に進展のない間は、『主人公の少年たちの思春期時代のメモリー』やら淡い恋やらが描かれたりするのですが、そっちの方もたいして面白くもないのが困りもの。
「イット」とか「スタンド・バイ・ミー」的なノリを描きたかったのかもしれませんが、それにしては主人公たちに魅力が感じられずに観ていてあんまり楽しくありません。
また、わざわざタイトルに「84」とか年代を意識した文字を入れている(ちなみに原題も「Summer of 84」)割には、作中にそこまで80年代っぽさが感じられず、特にその設定が活かされているような部分も無し。
80年台ホラーへのリスペクト的なものがある訳でも無いため、何のための80年代設定なのかちょっと謎です。
(ぶっちゃけ、内容的には80年代である必然性とか殆どないですし…)
ストーリーも一応は終盤にはそれなりに盛り上がる展開があって、ちょっとだけ面白くなるのですが、ラストが妙に後味の悪い投げっぱなしみたいな結末なうえに、青春ストーリーの方も恋愛ドラマの方も特に何のオチらしいオチもない無いまま終わってしまって、観ていてどうにもストレスばかりが溜まる映画でしたよ…
総評としましては、『どうにもダルい内容の青春スラッシャー風サスペンス映画』というのが正直なところです。
パッケージの印象から受ける『80年代的なノリとか思春期ドラマっぽい内容』とかを期待してると肩透かしを喰らいますし、サスペンスとしても特に面白味もないので、正直あまりオススメ出来る要素はないかなぁ?
気になる場合にしても、どこかの定額制の配信サイトででも配信されるまで待ってから見るぐらいで十分なレベルだと思います。