■■■「ヴィランズ」■■■
（４５点／サスペンス）
ミッキーとジュールスのカップルは、新しいスタートを切るために給油所を強盗し、新しい生活を始めるための新天地のフロリダへと向かう事となるが、向かう途中の森の中でガス欠となって立ち往生してしまう。
彼らは、近くで見つけた民家に侵入して車を盗もうとするが、侵入した家の地下室で鎖につながれた喋れない少女を発見。
彼女を助け出そうとその方法を探していると、家の持ち主と思われる老夫婦が帰ってきてしまう。
驚いて老夫婦に銃を突きつける彼らだったが、老夫婦はなぜか落ち着き払って『少女はしつけのために地下室に繋いでいる』と説明するが、この老夫婦には実は恐るべき秘密が隠されていたのだった…
お馬鹿な銀行強盗カップルが車を盗むために老夫婦の家に侵入したところ、家の持ち主がとんでもないクセモノで思いがけないトラブルに巻き込まれてしまう…という、サスペンススリラー映画。
オンライン配信専用タイトルらしく、レンタルでは見かけなかったのに加えてなかなかインパクトのあるパッケージに惹かれて鑑賞してしまいましたが、実際の中身の方はパッケージの印象ほどシュールな内容ではなく、割と普通の監禁ものスリラー映画という感じの作品ですね。
お話としては『お馬鹿な強盗たちが逃走用の車を盗むために侵入した家の地下室で監禁された少女を発見。少女を救い出そうとするも、逆に自分たちも家の持ち主であるサイコパスな老夫婦に監禁されてしまい…』といった感じの展開。
いわゆる『キ〇ガイ老夫婦に捕らえられた若いカップルが、なんとかして逃げ延びようとする』みたいな展開で、設定だけ見ると悪くはなさそうな印象なんてすが、なんというか全体的にちょっと冗長です。
主人公たちが老夫婦の家に侵入してトラブルに発展するまで流れやら、お話の展開自体はそこそこ早いですし、要所要所でそれなりに盛り上がるシーンやら緊張感のあるシーンがあってサスペンス映画としては悪くないのですが、メインストーリーのお話が核心に触れるまでがどうにも長い…
『老夫婦の秘密』やら『地下室に閉じ込められた少女』やらの秘密がなかなか明かされないうえに、サイコパスっぷりもなかなか発揮してくれないので、観ていてちょっとストレスが溜まります。
加えて、肝心の『明かされた真相』がそこまで面白いものでもなく、サイコパスっぷりもいま一つな感じなせいで、どうにも物足りなさが残ってしまうんですよね。
主人公の強盗カップルのキャラ付けなんかは良い感じで、キャラが良く立っていると思うのですが、逆に肝心のサイコパスの老夫婦のキャラが薄くてあまり印象に残らない感じになってしまっているので、もうちょっと濃いキャラでも良かった気がしますよ。
ラストのちょっと物悲しい感じのオチとかは嫌いではないのですが、全体的にもうちょっと盛り上がる展開があっても良かったかなぁ？
総評としましては、全体的に地味で『イマイチ盛り上がりに欠けるサスペンススリラー映画』という感じの作品です。
お話全体としては悪くはない出来だとは思うのですが、敢えて本作として推すほどの要素もない印象。
気になるのであれば観てみるのもやぶさかでは無いとは思いますが、個人的には『どうにも印象に残らない一本』という感じの映画でしたよ。
