■■■「レギオン血界戦記」■■■
(35点/アクション)
(35点/アクション)
人々の中に悪霊(デーモン)が紛れ込み、勢力を増しつつある世界。
ベテランのデーモンハンターであるガブリエルは、妻の死後に現役を退きアメリカで静かに暮らしていた。
そんなある日、過去の仲間でヨーロッパ地区のデーモンハンターであるマイケルから、悪の天使である『黙示録の四騎士』の兆候を知らされる。
悪霊に四騎士の力が渡ってしまった場合、人類の存亡の危機となると考えた彼は、再び戦線に復帰することを決意。
透視能力を持ったハナの能力で四騎士の降臨する場所を予測し、チームのメンバーとともに悪霊たちよりも先に四騎士の身柄を確保しようとするが…
悪霊(デーモン)軍団とデーモンハンターたちの『黙示録の四騎士』を巡る戦いを描いた、オカルト風味のアクションホラー映画。
タイトルに「レギオン血界戦記」とか付いていますが、2010年頃にリリースされた「レギオン」とは何の関係もないですし、もちろん某アニメ「血界戦線」とも何の関わりもない作品です。
(というか「レギオン」と言いつつ『黙示録の四騎士』がメインのお話だし、『血界』要素はどこにも無いんですが…こんな適当なタイトルでいいんか?)
お話としては、『黙示録の四騎士を巡っての、デーモンハンターと悪霊軍団の戦い』という感じのまさにそれだけのストーリーで、設定から分かるとおりに非常に『マンガ的』な内容という印象。
原作となるコミックがあるのかどうかは不明ですが、マンガ的なキャラクターのビジュアルやら美術デザインが採用されており、またストーリーもマンガっぽくて非常にテンポ良くサクサクとお話が進んでいくのはなかなか良い感じ。
ただ、マンガ的で非常に個性的な世界観を持った作品の割には、お話の世界背景に関する説明がほとんどなくて、『分かったような分からないようなフワっとした状態』のままお話が進んでいくので、観ていてちょっとモヤっとしてしまいます。
(四騎士(いわゆる人類を滅ぼす「死の天使」)も『天使なのに主人公たちが倒すべき目標なの?』という感じで、最初ちょっと混乱してしまいました。)
またマンガ的なデザインは良いのですが、低予算でそれをやると『物凄く安っぽく見えてしまう』という弊害がモロに出てしまっており、主人公たちの持っている武器がオモチャにしか見えないうえに服装なんかも安っぽいので、『コスプレしたオッサンたちがオモチャを持って暴れている』ようにしか見えないのは困りもの。
アクションが中心みたいな構成の割には、アクションシーンが少な目でダラダラと会話をしているだけのシーンが無駄に長くて見どころに欠けます。
メインとなる『黙示録の四騎士』に関しても、『病弱な子供』とか『人形』とか良くわからないメンバー構成(実際に病弱な子供や人形程度の戦闘力しかない)で『そんな適当なのでいいのか?』って感じですし、グデグテ気味の設定に加えてラストのオチも何が言いたいのかサッパリ分からなかったのは自分だけですかね?
総評としましては、B級どころかD級ぐらいのレベルの『どうにも盛り上がりに欠けるオカルト風味のアクションホラー映画』って感じの作品んですね。
狙ってる方向やら世界観やらは悪くないと思うのですが、予算を含めて色々と残念な部分ばかりが目に付いてしまう感じの作品ですので、そういうジャンルが好きでも普通にスルーしてしまっても問題ない感じかなぁ?
ただ『ツッコミどころ満載のネタ映画』として観るならば、まあまあアリなタイプの作品だと思いますので、そういう映画を求めているのであればどうぞ。