NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ダークライト」(55点/モンスター)

f:id:uei_nanigashi:20200803001724j:plain

■■■「ダークライト」■■■
(55点/モンスター)


 母の自殺と自身の離婚によって心を病んでしまったアニーは、幼い娘と共に再スタートするために、かつて母と過ごした実家である人里離れた一軒家へと引っ越してくる事となる。


 しかし彼女たちが実家に引っ越してきてから、家の壁の内側で奇妙な音が聞こえたり、何者かが家の中を徘徊しているような気配を感じたりと、身の回りで異様な現象が頻発。


 異様な現象が起こる前に、必ず『謎の光』が現れる事に気付いた彼女は、地球外生命体のような人間以外の『何者か』が彼女たちを付け狙っているのではないかと疑いを抱くようになっていく。


 そして、そんな矢先に深夜に娘が『謎の怪物』によって連れ去られるという事件が発生。


 警察に通報するも、心を病んでいた過去から彼女自身が誘拐犯として逮捕されてしまい…

 


 離婚して母の実家である田舎の一軒家に越してきた母娘が、謎の光と共に現れる正体不明の『何者か』によって恐怖にさらされる…という、サスペンスホラー映画。


 パッケージの雰囲気から、なんとなくオカルトホラー的なノリを予想していたのですが、なかなかどうして色んな方向に予想外といった感じの作品でした。


 お話としては、『とある母娘が離婚にともなって実家である田舎の一軒家に越して来るんだけど、その家で奇妙な現象が続発。離婚と母の死ののストレスから精神を病んでいくが、遂には娘まで何者かによって誘拐されて行方不明になってしまい…』みたいな感じの展開。


 この手の作品では割と良くあるパターンで、『果たして主人公たちを脅かす「何者か」は実在するのか、もしくは主人公の抱いた妄想なのか?』という感じでお話が展開していくのですが…


 主人公が離婚と母親の自殺による過度なストレスを抱えていたりと、割と複雑な家庭環境だったりするといった設定やら、お話の中盤に当たる『娘が行方不明になる』というエピソードを冒頭に描いて過去にさかのぼってお話が進んでいくという、謎が謎を呼ぶような構成を使ったミスリードの仕方がなかなか上手くて、良い感じに先の読めないお話の作りになっているのは良い感じ。


 ストーリーのテンポも非常に良くて、サクサクとお話が進んでいくため退屈しないですし、中盤以降も割と予想外の展開の連発で思った以上に楽しませてくれます。


 ただ、中盤まではサスペンスっぽくて面白いのですが、終盤の展開はややブッ飛びすぎな印象。


 超展開すぎて別の意味で面白いのですが、あまりにも唐突すぎて展開や映像も含めて矢鱈と安っぽい感じになってしまうのは困りものです。


 同じ内容でも特撮とかがもうちょっとシッカリと作られてれば、終盤も結構盛り上がる感じになったんじゃないかなぁ…と思うところもあるので、ちょっと残念なところですね。


 あとテンポが速いのは良いのですが全体的に説明不足な部分も多いので、主人公を含めてもうちょっとキャラとか世界観の掘り下げがあった方が良かったかも?

 (特に途中で出てくる怪物の研究家みたいな人は、もうちょっと出番があっても良かった気がしますよ…)

 


 総評としましては、低予算で安っぽい内容ながらも『思った以上にパンチの効いたサスペンスホラー映画』って感じの作品ですね。


 色々とブッ飛んだ内容で、個人的には予想以上に楽しませてくれた作品ではありましたが、チープすぎるノリはちょっと人を選ぶ部分はあるかも?


 一発ネタ映画系のB級ホラーが好きであれば、意外と楽しめる内容ではないかと思いますので、設定とか気になるようであればチェックしてみても良い一本かもしれませんよ。