NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「シン・ランペイジ 巨獣大決戦」(55点/生物パニック)

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■■■「シン・ランペイジ 巨獣大決戦」■■■
(55点/生物パニック)


 北太平洋の沖合にある、謎の飛行機事故が多発する『ドラゴントライアングル』で大型旅客機が無人島に墜落するという航空機事故が発生。


 機体が真っ二つに折れる大事故ながらも、奇跡的に事故を生き延びた18歳の少女イーイーは、父のハオ、恋人のチェンらを含む十数名の生存者とともに救助を待つ事となる。


 しかし島を調査中に、以前の遭難者のものと思われる米兵の日記から、この島に巨大なクロコダイルが生息していることが発覚。


 おりしも海岸でワニたちの襲撃を受けた生存者たちは、なんとかして島の奥地へと逃げ込む事に成功するが、米兵の残した放射性物質の影響で10mを超えるような巨大なワニがこの島に存在している事が判明し…

 


 飛行機事故で謎の無人島にた遭難した人々が、島に潜む巨大なワニや巨大生物たちによって命を狙われる…という生物パニックホラー映画。


 タイトルに「シン・ランペイジなんて付いていますが、当然ながら本家の「ランペイジ 巨獣大乱闘」とは何の関係もない、中国製の生物パニック映画です。(一応、ミュータント風の『巨大ワニ』が登場する辺りが、ちょっと「ランペイジ」っぽい?)


 まあ、最近は中国製のパニック映画でも割と『あなどれない出来の作品』がそこそこあったりする訳ですが、本作はそこまで予算のかかっていなさそうな比較的低予算のB級テイスト溢れる内容となっているので、『あなどってしまっても構わない』程度の出来の作品かと…(笑)


 お話としては『飛行機事故で謎の無人島に墜落した飛行機から10名程度の生存者が生き残るんだけど、その島は実は巨大ワニやら巨大なクモやらが生息する恐るべき島で、生存者たちはなんとかして救助が来るまでを生き延びようとする…』みたいな感じの展開。


 ちなみにサブタイトルに『巨獣大決戦』なんて付いていますが、作中に出現するのは巨大ワニと巨大クモが数匹程度で、各々の生物が争う訳でも無く個々に人間を襲ってくるので『巨獣大決戦』するような要素は全くありません。
 そもそも映画の原題が「巨鰐島」という物凄く直球ストレートなタイトルですので、邦題よりもこっちのタイトルの方が映画の内容を正確に表している感じではないかと…


 映画の中身に関してもストーリーらしいストーリーは殆どなくて、『事故の生存者たちがワニやら巨大クモたち襲撃を逃れて何とかして救出ポイントまで向かおうとするう』という、本当にそれだけのお話という感じ。


 ストーリーが無いだけあってワニたちの襲撃シーンは多めなのですが、何故かどのシーンもいま一つ緊張感が薄くて盛り上がりに欠ける印象


 B級映画にしては巨大生物のCGとかはそこそこ頑張ってる感じ(まあ低予算なのでちょっと浮いてる印象もありますが)なのですが、見せ方や演出が悪いのかどうにも迫力が感じられないんですよね…

 そのせいか、割と見せ場が多めの筈なのに『妙に冗長な印象を受ける作品』になってしまっているのは困りものです。


 また最大の見せ場である『超巨大ワニ』に関しても、『超巨大ワニ』のキャラクターにいま一つ魅力が感じられないのが残念なところで、暴れ回るシーンとかでもいま一つ盛り上がりきらない感じなんですよね。


 ラストも『え、そんなアッサリ倒されちゃうの?』みたいな方法で倒されちゃうし、どうにも素材が活かしきれていない感のある微妙な出来な作品でしたよ…

 


 総評としましては、そこそこシッカリと作られてはいるものの『やや盛り上がりに欠ける生物パニック映画』というのが正直なところ。


 『中国製の巨大生物映画』というジャンルに興味があるようであれば、とりあえずチェックしてみても良いかもしれませんが、単純に巨大生物パニック映画として観るならば、ややオススメ度は低い感じかも?


 とはいえ出来の悪い映画という訳でもないので、ジャンル的に気になるようであればチェックしておいても良い程度の作品ではないかと思いますよ。