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(50点/サスペンス)
過激な動画で人気の動画配信者であるコールとその仲間たちは、ロシアの富豪であるアレクセイの招待で、モスクワで開催される『究極のリアル脱出ゲーム』に参加する事となる。
その脱出ゲームは『巨大な監獄の廃墟』を舞台として、囚われた仲間たちをコールが制限時間以内に『死の罠』から救い出すという内容のものだった。
しかし、本物の死体を使ったギミックや参加者の命が本当に危険に晒されかねないようなトラップの数々に恐怖を感じた彼らは、主催者にゲームの中止を申し出るが、何故か主催者側の反応は無く…
動画配信者の若者たちがロシアの富豪が仕掛けた『リアル脱出ゲーム』に参加するが、そのゲームは予想外の事態へと発展していく…という感じの、サスペンススリラー映画。
このところ割とあちこちで作られている、『リアル脱出ゲーム』やら『巨大お化け屋敷』やらの参加者たちが予想外の恐怖に見舞われる…みたいなノリのスリラー映画ですね。
最近アメリカではこういった、実際の廃墟を利用したイベント参加タイプの『リアル脱出ゲーム』やら『お化け屋敷』やらが流行っているらしくて、そういった施設を題材にした作品も多くつ作られているようなのですが…
この手の作品のお約束としては、『主催者が殺人鬼等の本当にヤバい連中でした』というパターンか、もしくは『実はすべてフェイクでした』という2つのパターンに大別される事が多いのですが、同じようなプロットの作品が多すぎるせいで『設定の時点で既に穿った鑑賞の仕方をしてしまいたくなる』のは困ったものです。
本作も基本的に他の類似作品と同様のノリといった感じで、『リアル脱出ゲームで繰り広げられる異常な事態は虚構なのか現実なのか…』といった部分が中心となってお話が展開していく感じ。
お話のテンポはまあまあ良いですし伏線の張り方なんかも割と上手く、サスペンス的なノリを中心にサクサクとストーリーが進んでいく作りは悪くありません。
ただ、なんとなく『主人公たちの陥るピンチ』が全体的に緊張感がなく、『死の罠』も地味で怖さがいま一つ感じられない雰囲気のため、いま一つ盛り上がりに欠けるのは困りもの。
また『脱出ゲーム』の謎解き自体もあまり面白味が無くて、その辺が映画の淡々とした印象に拍車をかけている感じなんですよね。
ただオチは少し捻りが効いてて面白かったのですが、個人的にはちょっと先の展開が読めてしまったので、もうひと捻り欲しかったところかなぁ?
流石にこの手のアイデアは、同系列の作品が多すぎてやや食傷気味になってる感があるので、今後の作品ではなんらかブレイクスルーが無いと厳しいかも…というのが正直な感想でしたよ。
総評としましては、『可も不可もない脱出ゲームを題材としたサバイバルサスペンス映画』って感じの作品です。
悪くはないのですが強く推すような要素も無いので、オススメするにはちょっと弱い印象。
この手の作品が好きで気になるのであれば観るのを止めるほどではないですが、特に急ぐ訳でもなければサブスクリプション系のサイトとかに入るのを待ってみる程度でも良いかもしれませんよ。