NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ザ・ハント」(65点/サスペンス:結構オススメ)

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■■■「ザ・ハント」■■■
(65点/サスペンス:結構オススメ)


 突然に拉致されて、どことも知れぬ森の奥で目を覚ました12人の男女。


 状況が把握できないままに目の前に武器が満載された巨大な木箱を発見し混乱する彼らだったが、そんな彼らを何者かが銃撃。


 とっさに箱の中の武器で反撃するも、森のいたるところに仕掛けられた罠や謎の襲撃者という状況から、彼らは自分たちがネットでウワサとなっている、『金持ちによる人間狩りゲーム』である『マナーゲート』の狩りの獲物として選ばれた事に気づく。


 ターゲットの一人であり元帰還兵の”スノーボール”は、生き延びるためになんとかして状況を打破するべく襲撃者への反撃を開始するが…

 


 唐突に拉致されて『人間狩り』ゲームに参加する事となった人々と富豪のハンターとの戦いを描いた、サスペンススリラー映画。


 いわゆる『人間狩り』を題材としたサバイバルアクション風味のサスペンス映画なのですが、個性的な良作を作ることでおなじみの『ブラムハウス』による新作だけあって、今回もなかなか捻りの効いた面白い作品となっています。


 序盤の導入部分は、割とオーソドックスな印象の『人間狩り』作品っぽい展開なのですが、中盤辺りからは『どこまでが仕込まれた虚構で、どこからが主人公たちの妄想なのか?』といった感じの一筋縄では行かない展開に突入していき、先の読めない感じの話になっていくのはなかなか面白いですね。


 アクションシーンも思ったよりも豊富で完成度も高く、頭が切れるうえに容赦のない主人公もカッコ良くて、アクション映画としての完成度が高いのも良い感じ。


 終盤の展開も、『獲物を狩る大富豪』側から見ても『獲物となる一般市民』側から見ても皮肉が効いた感じのブラックな構成になっているのも面白いですし、ラストのオチもなかなかパンチが効いていて『流石はブラムハウス』という感じの作品という印象。


 ただ捻った設定になっているせいか、序盤のスピーディな展開に比べると、中盤辺りがちょっとグダグダ気味で中だるみする部分があるのは気になるところ。


 また、主人公とライバルとなるラスボス的な人物の2人はキャラが立ってて良い感じなのですが、その他のキャラの影が薄くていま一つ印象に残らないのは残念なところかなぁ…(獲物側もハンター側も、もっと濃いキャラが居ても良かったと思う。)


 あと、人によって解釈が異なりそうなオチの展開は、割と好みの別れる部分かも?

 


 総評としましては、なかなか良く出来た『良作サバイバルアクション風味のサスペンススリラー映画』という感じの作品ですね。


 金持ちによる『人間狩り』という設定に興味があって、ブラムハウスお馴染みの『皮肉や捻りの効いたサスペンス』が好きな人であれば、普通にオススメできる一本だと言えるでしょう。


 個性的なプロットやらストーリーに加えて、なかなか捻りが効いていてパンチもある作品なので、気になるようであればチェックしておいても損は無いと思いますよ。