NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「マスカレード」(40点/サスペンス)

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■■■「マスカレード」■■■
(40点/サスペンス)


 とある美術商の家で、両親の留守中に11歳の娘ケイシーと家政婦のソフィアが留守番をしていたところ、希少な絵画の強奪が目当ての強盗が侵入。


 強盗たちは屋敷の電源を切って暗闇に乗じて絵画の盗難を企てるが、偶然にも犯行現場を目撃した家政婦のソフィアを殺害。


 ケイシーはとっさに身を隠す事に成功するも、強盗たちにその存在を気づかれてしまう。


 一方、チャリティパーティに参加していたダニエルとオリビアの夫妻は、会場で美術家のローズという女性と知り合い、酩酊状態だったことから自宅まで車で送って貰う事となるが、自宅に帰り着いたところ屋敷の電源が何者かに切られている事を発見し…

 


 絵画強盗に侵入された家の少女とその一家を巡る事件の顛末を描いたホームインベージョンもの風味のサスペンススリラー映画。


 ストーリー的には『絵画強盗に入られた屋敷で少女がなんとかして強盗の魔の手から逃れようと奮闘するが、その強盗たちには驚くべき秘密が隠されていたのだった』といった感じのお話なのですが…


 正直に言ってしまうと『うーん、何だこれ?』って感じの作品です。


 お話のメインの展開としては、『強盗に入られ家政婦さんを目の前で殺された少女が、自分の身を守るために強盗たちから逃れようとする』という展開がメインとなっており、賊たちが家に侵入してきてそれと戦うという『ホームインベージョンもの』っぽいノリの強い作品という印象。


 お話のメインの流れが2つあって、『屋敷の中で逃げ回る少女』と『帰宅した夫妻』とのお話が並行して進んでいく感じなのですが、とにかく非常にテンポが悪いんですよね。


 強盗たちはひたすら『隠れた少女を探してウロウロしながら絵画を盗んでいるだけ』ですし、少女の方も積極的に戦ったり脱出の手段を探したりする訳でも無くて引きこもって隠れているだけ。


 夫妻の方は『帰れないように引き伸ばし工作をされているだけ』みたいな展開なので、緊張感とか盛り上がるようなシーンが殆ど無くて、むしろ物凄くダラダラとしたシーンが続くため観ていてとにかくダレてしまいます。


 一応はサスペンスの形式を取っているのですが、強盗と少女のやり取りに関しては、もうちょっと見せ場を作る工夫ができたんじゃないかなあ?


 あと割とネタバレになってしまうのですが、お話としては一応は『ドンデン返し系』の作品となっており、ラストで『強盗団に隠された意外な秘密』みたいなのが判明するのですが…


 本編中で、その『衝撃の事実』に関する手がかりらしきものが殆ど提示されていないので、ラストで唐突に延々と真相を解説されても『なんじゃそりゃ?』という感想しか出て来ませんでしたよ。


 まあ、ラストのオチは確かにちょっと面白かったので、一応『ドンデン返し』としては成功してると言えるのでしょうが、『もうちょっとちゃんと伏線を仕込むなり、うまいやり方があっただろ?』というのが正直な感想でしたよ…

 


 総評としましては、どうにも『退屈な印象ばかり残るサスペンススリラー映画』という感じの作品です。


 意外性がある展開で勝負するのは良いのですが、それ以外の部分が冗長すぎて面白味に欠ける内容なので、逆に途中の展開がスピード感があってしっかりしてたら、もっと観れる映画になったんんじゃないかなぁ?


 敢えてプッシュするほどの内容ではないので、サブスクリプション系のサービスとかで配信されたら、片手間程度にチェックしてみるぐらいで問題の無い一本だと思いますよ。