NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ブラック・アイズ 奴らに襲われたら、終わり。」(30点/サスペンス)

■■■「ブラック・アイズ 奴らに襲われたら、終わり。」■■■
(30点/サスペンス)


 アメリカの郊外の小さな街で、ティーンの男女が次々と行方不明となるという事件が発生していた。


 女子中学生のエイミーは、ある日、フードを被って瞳の全てが黒目の不気味な男たちの襲撃を受けるも、すんでのところを警察によって救われるが、事故で友人を死なせてしまった過去を持つせいでイジメを受けていた事から、証言を信じて貰えず悪戯として処理されてしまう。


 しかし、事件の詳細を新聞記者のハロルドという男性にインタビューを受けた彼女は、同じような事件が過去からこの街で多発しており、その事件に『フードを被った黒目の男たち』が関わっている事を知らされ、更には彼女の友人の姉が行方不明になるという事件が発生した事から、仲間たちを取り戻すために独自に犯人の調査を開始するが…

 


 ティーンの少年少女をさらう、謎の『フードを被った黒目の男たち』の恐怖を描いた、都市伝説もののサスペンスホラー映画。


 自分は元ネタを良く知らないのですが、一応は『黒目の男』という存在を題材とした都市伝説もののホラー映画のようなのですが、なんというか正直に言ってしまうと題材も内容も含めて微妙な作品ですね。


 12歳の少女が主人公という時点でなんとなく想像が付くかもしれませんが、いわゆる『子供向け』に作られたホラー映画という感じの作品で、ストーリーもホラー描写もアクションシーンも全てにおいてショボい感じのクオリティで、悪い意味で『子供だまし』な映画という印象。


 お話としては『とある街で、正体不明の『黒目の男』によるティーンを狙った連続誘拐事件が発生。事件に巻き込まれた一人の天才少女が友人たちを救うために独自に行動を開始する』みたいな感じの展開。


 なんというかプロットやストーリーが全体的に大雑把でやっつけな感じで、都市伝説うんぬんの以前に『主人公が天才少女で、独自に開発した装置で宇宙人とのコンタクトを試みている』というあまりにも唐突な設定があってみたり、その設定のお陰で最初から犯人の『黒目の男』の正体が容易に予想できてしまったりと、とにかく色んな意味で作りが雑です。


 お話そのものが致命的にツマんない訳ではないものの、子供向けだけあってホラー描写も全然怖くなくて、緊張感が無いためサスペンス部分もスリル感がなく、先述のとおりストーリーも割と適当。


 アクションシーンもマイルドでたいして山場となるようなシーンも無いため、とにかく盛り上がる要素がありません。


 主人公が『宇宙人と交信しようとしている』事に対しても動機付けみたいなものが全く描かれておらず、加えて『過去に事故で友人を死なせてしまった』という設定も作中でほとんど活かされていないですし、キャラの掘り下げが薄いせいて『トラウマの克服』みたいなシーンもあるもののこれまた矢鱈と唐突。


 ラストの最大の見せ場となるべきシーンも殆ど盛り上がらないままでサクっと終わってしまう感じで、なんか色んな意味で作りこみが足りずに雑な部分ばかりが目立ってしまうような内容の映画でしたよ。

 


 総評としましては、『悪い意味で「子供向け」というか「子供だまし」な感じのSFサスペンス映画』って感じの作品でした。


 別に子供向けでも面白い作品はあるのですが、本作は色々と雑な部分が多すぎて正直言って微妙なので、大人も子供もあまり楽しめる要素は薄そうな雰囲気。


 特にオススメできるような要素も無いので、よほど気になる部分でもない限りは普通にスルーしてしまっても問題ない一本だと思いますよ。