NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ハロウィンの呪文 ブリッジホローは大騒ぎ!?」(60点/オカルト)

■■■「ハロウィンの呪文 ブリッジホローは大騒ぎ!?」■■■
(60点/オカルト)


 ブリッジホロウという田舎町に引っ越してきた14歳のシドニーは、引っ越しと新しい町での暮らしに憂鬱な気分でいた。


 しかし、この町がハロウィンのイベントが盛んな事で有名な場所で、準備で盛大に飾り付けらた町を見て心を躍らせるが、科学教師でオカルトが嫌いな父のハワードから、ハロウィンの飾り付けやお祭りへの参加に反対されて意気消沈。


 そんな矢先に、学校のオカルトマニアである『パラノーマル同好会』の面々から、自分の家が心霊スポットとして知られる場所だという事を知らされた彼女は、同好会からの依頼で家の中を調査したところ壁の中に隠されたカボチャ(実際にはカブ)のランタンを発見。


 実はそのカボチャは、かつてこの町で処刑された伝説の悪党である『スティンジー・ジャック』の悪霊が封印たもので、封印を解かれたジャックの悪霊パワーで、ハロウィンの飾りの人形たちに命が宿って暴れだしてしまい、町はたちまちパニックに陥ってしまうのだった…

 


 蘇った悪霊のパワーでハロウィンの飾りが暴れだして、町が大パニックに陥ってしまう…という、コメディタッチのオカルトホラー映画。


 ネットフリックスで配信されていたオリジナルのティーン向け(というかファミリー向け)ホラー映画で、割と評判が良さそうなので鑑賞してみたのですが、確かにコレはなかなか良く出来た作品です。


 お話としては『田舎町に引っ越してきたティーンエイジャーの少女が、誤って悪霊の魂を解放してしまった事から、ハロウィンの飾りが暴れだして大パニック。主人公たちはなんとかして悪霊を封印するための方法を探し出そうとするが…』というようなお話。


 基本的にティーン向けに作られた作品のためホラー描写とかはかなりヌル目なのですが、特撮映像などはシッカリと作られているうえに、見せ場やアクションシーンなんかもそこそこあって、意外と見応えのある内容に仕上がっています。


 非常にテンポが良いうえに、全体的にコメディタッチでコミカルに描かれているのでホラー描写がヌルくてもあまり気にならないですし、登場するモンスターも『ゾンビ』や『巨大グモ』にはじまって『殺人ピエロ』とか『骸骨のアメフトチーム』といった矢鱈と個性的な面々が多くて、とにかく観ていて飽きない作りになっているのは好印象。


 『モンスターの襲撃を避けながら怪物の正体と弱点を探る』という展開も、紋切型の流れではあるものの普通に面白いですし、メインテーマとなる主人公の少女と『科学至上主義者の偏屈な父親』を取り巻く親子ドラマも割とシッカリと描かれており、最初は鬱陶しいキャラの父親も終盤ではキチンとカッコ良く描かれているのも良い感じ。


 全体的に非常にソツの無い内容で、バランス感覚の優れたスタッフによって作られた作品という感じですね。


 ただ、本作には主人公たちの親子以外にも、主人公の友人となる『パラノーマル同好会』やら『オカルトマニアの校長先生』やらといった具合に、個性的で面白いキャラが数多く登場するのに、殆どのキャラにマトモに見せ場が無いのは残念なところかなぁ?


 もうちょっと尺を取って、サブキャラたちにも活躍するようなシーンを作って欲しかったです。


 あとパニックシーンに関しても、終盤の人形たちの襲撃シーンはもっと派手な展開になるかと期待していたのですが、なんか矢鱈とアッサリとして盛り上がりに欠ける部分があったので、もうちょっと迫力のあるシーンが観たかったところではありますよ…(まあその辺は予算との兼ね合いという部分もあるのでしょうが…)

 


 総評としましては、なかなか良く出来た『佳作レベルのティーン(もしくはファミリー)向けオカルトホラー映画』という感じの作品ですね。


 家族とかでも安心して観れるレベルのマイルドさですしサクッと楽しめる内容ですので、なにかの息抜き程度に鑑賞するには丁度良い塩梅の一本では無いかと思います。


 ハロウィンにファミリー向けで楽しめる映画としては、ポテンシャルの高い作品だと思いますので、ネトフリのユーザーの方は気になるようであればチェックしてみても良い一本だと思いますよ。