■■■「アンヒューマン」■■■
(55点/モンスター)
他の生徒たちに比べて流行に疎すぎる高校生のエヴァーは、クラスメイトたちと一緒に野外授業に赴く事となる。
しかし道中の車の事故でバスは崖から転落。
しかも、その直後にバスは『国家が化学攻撃を受けているため直ぐに非難するように』という奇妙な放送を受信する。
突然の異常な事態に混乱する彼らだったが、そんな彼らのバスをゾンビが襲撃。
とっさにバスから逃げ出した彼らは近くの廃墟へと逃げ込むが、ソンビたちの群れは彼らを執念深く追跡して来て…
野外授業に訪れた高校生のグループを謎のゾンビ軍団が襲撃し、生徒たちはなんとかしてソンビの襲撃から生き延びようとするが…という、モンスターパニック映画。
ホラーファンにはお馴染みのブラムハウスとエピックスという製作会社によって作られた作品で、プロットだけ聞くと割とオーソドックスなゾンビ映画という雰囲気なのですが、どちらかというとゾンビメインのモンスター映画というよりも『スクールカーストを題材としたブラックユーモア系のコメディホラー』というテイストの強い作品です。
お話としては『高校生たちの野外授業に向かうバスが事故を起こし、そこにゾンビが襲撃。難を逃れた生徒たちが近くの廃墟に閉じこもるも、ゾンビが彼らを追跡してきて…』という、まあまあありきたりな展開。
ブラックユーモア系のコメディらしく、割と下品な描写やら気持ち悪い描写やらが強めで、冒頭から本編が始まるまでの時点でかなりアクが強め。
主人公が『何の取り柄もない少女』みたいな設定のため、スクールカーストに関する描写も結構強めで、観ていてイラっとさせされる部分もあったりとちょっと好みの別れそうな内容です。
全体的にお話のテンポが良くて、グロ描写は控え目なもののゾンビの襲撃シーン等のアクションシーンもそこそこ多めですし、観ていて退屈しない構成なのは好印象。
ただテンポは良いもののお話にいま一つメリハリが無くて、中盤辺りまでがちょっとグダる感があるのは残念なところ…
また、ここからはちょっとネタバレになるのですが…
終盤にかけて、ちょっとしたどんでん返し的なネタが仕込まれており、『実は単なるゾンビ映画では無かった』みたいな展開になっていくのですが、そこからの展開が色んな意味でグテグテ最高潮なんですよね。
割と本気で『これ、マトモにお話が決着できるのかよ?』と思いつつ観てたのですが、グテグテにグテグテを重ねる事で、ラストでメチャクチャ唐突に『良い話』風な展開になるのは、あまりに強引すぎてちょっと笑いました。
めっちゃ無理がある展開なのですが、ここまで無理矢理に『良い話』でまとめられると、逆に痛快で楽しかったです。(笑)
(『終わり良ければ総て良し』を素で実践してるような映画(笑))
総評としましては、やや癖が強いものの『そこそこ楽しめるレベルのゾンビものモンスターホラー映画』って感じの作品ですね。
割とツッコミどころ満載なものの、むしろ『ツッコミどころが楽しい映画』というタイプのB級テイスト溢れる作品なので、そういう系列の作品が好きであればまあまあオススメかも?
下品なノリも多いですし好みは分かれる内容ですが、そういうのにあまり抵抗が無いようで気になるようであればチェックしておいても良い一本かもしれませんよ。(むしろ、『好きな人はめっちゃ好きそう』な映画でもあるので…)