NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ブラック・フライデー!」(50点/モンスター)

■■■「ブラック・フライデー!」■■■
(50点/モンスター)


 アメリカでの最大のバーゲンセールである『ブラックフライデー』の前夜。


 大手ホビーショップの店員であるケンたちは、感謝祭の休日を返上してセールの準備に追われていた。


 店外には既に行列が出来ており、あまりの忙しさに憂鬱な気分になる彼らだったが、そんな最中に宇宙から飛来した隕石に付着していた謎の生命体が人間に寄生。


 開店と同時に生命体は客から客へと次々に繁殖を繰り返し、寄生された人間を怪物化してしまい、店内はたちまち大パニックに陥ってしまう。


 怪物と化した客の襲撃を逃れて、なんとかバックルームに立てこもった店員たちは、怪物であふれかえった店内からなんとかして脱出しようと試みるが…

 


 ブラックフライデーの夜に巨大量販店に集まった買い物客が、謎の寄生生物のパンデミックによって怪物と化して店員たちを襲う…という、モンスターパニック映画。


 一応、『宇宙から来た謎の寄生生物』が題材となっているものの、基本的なプロットとしては侵略ものというよりもブラックフライデーのホビーショップが舞台のゾンビものサバイバル映画』って感じの作品ですね。


 ブラックフライデーに亡者のように安い商品に群がる客たちが本当に亡者(ゾンビ)になってしまう』という割とふざけた感じの設定からも予想できるとおりに、コメディ的なテイストが強めのホラー映画という感じの内容です。


 主人公も含めたメインのキャラ全員が基本的に性格の悪いクズっぽいキャラになっており、ブラックユーモア系の作品らしいといえばらしい設定ではあるのですが、この辺は結構好みが分かれそうなところ。(自分は観ていてちょっとイライラさせられてしまいました…)


 また、いわゆるゾンビ映画的なプロットではあるのですが、寄生された人間が単なるゾンビではなく、徐々にモンスターじみた外見とパワーへと変化していくというのは作品のアクセントとして上手く機能しており、怪物も個性的で良い味を出しているお陰で、冗長になりがちな襲撃シーンが場面ごとで変化を感じさせてくれる内容になっているのは良い感じ。


 ややネタバレになって今いますが、ラストで登場する『合体モンスター』どこかで見たような外見ながらもインパクトがあって悪くありません。


 ただ、ところどころに笑えるシーンはあるものの、先述のとおり主人公たちが割とイラっとするキャラのせいで、ブラックなネタが滑りがちでいま一つ笑えないシーンが多かったり、ちょっと感情移入し難い部分が多くて、やや盛り上がりに欠ける印象があるのは辛いところ。


 あと『巨大なオモチャ屋』が舞台の割には、オモチャ屋という特性を活かしたシーンが殆どなかったのも残念なところかなぁ?

 コメディホラーであるならば、もっと『改造したオモチャを武器に怪物たちと大立ち回りを繰り広げる』みたいなお馬鹿なシーンが見たかったですよ。

 


 総評としましては、割と『可も不可も無いレベルのモンスターパニック映画』という感じの作品ですね。


 割と個性的な設定とかブラックな要素とかコメディ要素とか、観るべきところも無くはないのですが、同じぐらいのレベルでイラッとする部分やら微妙に感じる部分も多くて、ちょっとオススメし辛い内容という感じ…


 設定とかテイストとか、気になるようでチェックしてみても悪くないかもしれませんが、個人的にはどこかサブスクリプション系のサイトに入るのを待つ程度でも良いかな…って感じの一本でしたよ。