NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「デッドゾーン -殲滅領域-」(30点/モンスター)

■■■「デッドゾーン -殲滅領域-」■■■
(30点/モンスター)

 

 謎のウイルスの蔓延により人類のほとんどがゾンビ化した未来。

 政府は健康な市民のみを避難させ、放射能爆弾によって街のゾンビを殲滅する作戦を実行。
 その汚染地域は『デッドゾーン』と呼ばれ危険地帯として指定されていた。


 しかし、その『デッドゾーン』の中にあるCDCのウイルス研究所で『ゾンビウイルスのワクチン』が開発されていたという情報が発覚。


 その真相を突き止めて実在するようであればワクチンを回収するために、『ボス』の率いる特殊部隊の5名のチームが『デッドゾーン』へと派遣される事となる。


 だが、その場所は放射能によって突然変異を起こした危険な新型ゾンビが徘徊する恐ろしい場所と化していたのだった…

 


 ゾンビウイルスの蔓延する未来世界で、放射能汚染された汚染地域に極秘任務に訪れた特殊部隊の面々が突然変異の新型ゾンビの脅威にさらされる…という、アクション映画風味のモンスターパニック映画。


 『ゾンビウイルスが蔓延した未来世界で、核爆弾(中性子爆弾)でゾンビを殲滅しようとしたら突然変異でスーパーゾンビが誕生しちゃいました』みたいな感じの設定のお話なのですが、なんかその設定って「Fallout76」ってゲームで聞いたことあるわ…


 というか、その他にも突然変異ゾンビはバイオハザードの『リッカー』みたいな感じだし、街の雰囲気とかは「レフト・4・デッド」みたいな感じだし…と、何か『色々なゾンビゲームの影響』をめっちゃ受けてる印象を受けるような作品です。


 ゲームの影響を多分に受けている事もあってか、絵面としてのビジュアルが全体的にカッコいいのは本作の良いところ。


 主人公たちのコンバットアーマーも、やや低予算な雰囲気はあるものの割とシャープな印象でカッコいいですし、格闘シーンなんかもそこそこ気合が入っている印象。


 画面の構成やら見せ方も、ゲーム的なスタイリッシュなイメージにこだわって作っているような印象を受けます。


 とまあ、こう書くと『割と良さげな雰囲気のアクション系のゾンビ映画のように聞こえるのですが、その他の部分が軒並み微妙な内容なのが困りもの。


 まずストーリーらしいストーリーは殆ど存在せずに、お話としては『特殊部隊の面々が放射線で汚染された地域を淡々と探索してるだけ』という内容。


 まあゾンビものと言えどもアクション映画寄りの作品なので、バトルシーンが多ければそれでも面白くなりそうな感じになると思うですが、意外と出てくるゾンビの数も少なくて、ダラダラと街中をウロついているだけの時間が多くてどうにもテンポが悪い。


 『突然変異ゾンビ』も登場するのは1匹のみで、ラスト付近まで出し惜しみされた割にはたいして面白味のないデザインですし、特にモンスターとしての魅力が感じられないのは残念なところ。


 どうせ『ゾンビが放射能で突然変異している』という設定にするなら、もっと手が付けれないような凶悪ゾンビの群れでも出した方が良かったんじゃないかなぁ…


 特殊部隊の隊員たちも、隊長とヒロイン以外は個性が薄くてあまり印象に残らない感じですし、アクション要素に着目してもドラマ部分に着目しても全体的にどうにも盛り上がりません。


 狙ってる方向性は分かるのですが、もうちょっと『観ていて楽しい内容』に出来なかったもんかなぁ…という感じの作品でしたよ。

 


 総評としましては、『どうにも盛り上がりに欠ける微妙な出来のアクション系のソンビ映画』という感じですね。


 ゲーム風味のテイストとかは悪くないのですが、あまりにも内容が薄すぎてそういうノリに期待してる人にもちょっとオススメ出来ない感じかなぁ…


 『ゲームっぽいプロットがよほど好き』とか『予告で観てよほど気になっている』とかでも無ければ、普通にスルーしてしまっても問題の無い一本ではないかと思いますよ。