■■■「シン・アナコンダ -捕食領域-」■■■
(60点/モンスター:結構オススメ)
古生物学者のリン・チーは、ある日、とある大企業から強力なガン細胞の抑制効果を持つ『血の海棠』と呼ばれる果実を、新たに発見された無人島から探して欲しいという相談を受ける。
娘の病気の治療のために依頼を受ける事となった彼は、医師のランルオや護衛の傭兵部隊と共に『復活島』と名付けられた無人島へと上陸。
島の調査を開始する事となるが、その場所は巨大な大蛇や古代から生き延びた危険な生物が棲息する恐るべき場所だった…
古代の生物や巨大な大蛇が生息する無人島へと訪れた調査チームが、その場所で恐るべき脅威に晒される…という、モンスターパニック映画。
最近流行りの中国製のモンスター映画の一本なのですが、少し前に「シン・アナコンダ」ってタイトルの映画が発売されてたのでその続編かと思いきや、そっちはアメリカの映画で本作とは全然関係なし。
でもモンスターのデザインやら原題(原題:Snake)やらに何だか見覚えがあるので調べてみたところ…
■「メガ・パイソン 人間捕獲」(原題:大蛇2/Snake2)
https://uei-nanigashi.hatenablog.com/entry/2022/10/16/010307
■「ジュラシック・アース 新たなる覇者」(原題:大蛇3 龍蛇之戦/Snake3)
https://uei-nanigashi.hatenablog.com/entry/2022/09/04/023437
の前の作品(1作目)に当たる作品のようです。
いや、ややこしいわ!!
本作の人気が出たおかげで3作目まで作られる事となったシリーズのようで、『人気が出るのも納得の完成度』という程度には良く出来たモンスター映画なのですが、日本では何故か3作目から順番に発売されているうえに、3作ともに全く別の作品のような邦題を付けられているんですよね。
販売戦略もあるんでしょうが、どうせ3作とも販売するなら1作目から順番にシリーズと分かるように販売して欲しかったところ…
とまあそれはさておき、肝心の映画の中身の方はオーソドックスな『秘境探検もの』といった感じの内容で、『調査チームが未開の無人島に上陸したら、とんでもない危険な古代生物が大量に生き残っていました』みたいな展開。
この手の作品の草分けである「キングコング」をオマージュしているのに加えて、主人公たちの目的が『新薬開発のために必要な幻の植物』だったりする辺りは「アナコンダ」とかも意識して作られている印象。
全体的に非常にテンポ良くお話が進む構成で、未開のジャングルに侵入した主人公たちに次々と危険な古代生物が襲い掛かるというコテコテの展開なのですが、シリーズの主役である超巨大大蛇(ティタノボア)に加えて、続編でも登場した『翔ぶピラニア』やら『人食い植物』やらのトンデモモンスターが次々と襲い掛かってくるのは観ていて単純に楽しいです。
(というか『飛ぶピラニア』ってもともとは水上でジャンプして襲い掛かってくるって設定だったのね、続編では森の中で空を飛んで襲ってきてたので意味不明だった。(笑))
ちなみに『地獄ガエル』は別作品からの輸入モンスターのせいか、本作では登場しません。(笑)
ただ、テンポは良いし襲撃シーンも沢山あって見どころは多いものの、シリーズ1作目だけあって予算も少なくCGの技術もこなれておらず、全体的に合成感が強くて安っぽい映像になっているのは残念なところ。
また、メインである『ティタノボア』も1作目だけあって出し惜しみ感があって、ちょっと見せ場が少ないんですよね。
2~3作目を先に観ちゃってると、ちょっと物足りなさを感じる部分もありそうで、この辺は販売の順番が入れ替わってしまったしまった事の弊害かなあ?
といっても、秘境探検もののモンスター映画としては割と良く出来ていますし、主人公たちのキャラも分かりやすく良く立っており、モンスターとのラストバトルとかも無駄に熱くて観ていて楽しい映画ですので、十分に観る価値のある一本という印象。
あと、エンディングのオマケの『撮影の舞台裏シーン』みたいな映像はは個人的には結構好きなので、他の作品でももっと採用して欲しいところですよ。
総評としましては、低予算ながらも普通に良く出来た『秘境探検ものモンスターパニック映画』という感じの作品ですね。
「キングコング」とか「アナコンダ」とか、その手のトンデモ系の探検ものモンスター映画が好きな人であれば、十分に楽しめる内容だと思いますので、そういうジャンルが好きな人であれば割とオススメです。
また2~3作目を既に観ている方でしたらは、『ようやく発売されたシリーズ1作目に当たる作品』としてチェックしておいても損は無い一本だと思いますよ。