NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「スケルトンキー」(60点/サスペンス)

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■■■「スケルトンキー」■■■
(60点/サスペンス)

 ルイジアナ州ニューオリンズホスピスで勤務する看護士のキャロラインは、死を待つばかりの患者を扱う事から人の死を何とも思わないような今の仕事が嫌になり、今の職場を止めて新聞広告で見つけた募集を元に、片田舎の町にある大きな屋敷で介護士として勤める事を決意する。

 一人の老婦人・ヴァイオレットと、脳卒中で身動きも取れず喋る事も出来なくなったその夫のベンの2人きりが暮らす巨大な屋敷で、介護の仕事を勤める事となったキャロラインだったが、誰も居ないはずの屋根裏から奇妙な物音を聞いたり、妻のことを以上に怯える夫の様子を見たりするうちに、徐々に不気味さを感じるようになる。
 そしてそんなある日、彼女は屋根裏部屋の奥に隠された、この家のマスターキーで開ける事の出来ない奇妙な『開かずの間』の存在を発見する。


 最初にタイトルを聞いた時に、なんとなく「スケルトンクルー(骸骨乗組員)」を連想した(ちなみに全然関係ありません)のとパッケージの見た目から、てっきりホラー映画かと思って借りたのですが…その実態はサイコスリラー…かと思いきや、更にその実態は…ええっ、そんな話なの!?って言うような感じの、ちょっと異色のサスペンス映画。

 本作もそうなんですが、この手の映画のパッケージに『衝撃の結末が…』みたいな事を書くのは止めて欲しいんですが…本作もいわゆる、オチでビックリ系の映画です。

 南部の他人を受け入れない風習のある旧家に、屋根裏部屋の開かずの間妻を怯えて必死で助けを訴える夫、信じる者のみに効果を発揮するという謎の魔術の儀式・フードゥー…といった感じに、謎の提示や舞台の設定、そして不気味な雰囲気とのさじ加減がなかなか上手いです。

 特に物語の中盤の謎解きプロセスがなかなかに秀逸で、最初は全く繋がりの見えなかった物語が、徐々に一本に繋がっていく様は一見の価値あり。

 ただ、ここでの驚き方が、個人的には『ああ、そうだったのか!!』という驚きではなく、『いぃっ、そんなのアリ!?』って言うような驚きだったので、人によっては受け付けれない人も居るかも?

 ちなみに、ラストの『衝撃の結末』に関しては…むしろ、途中のプロセスの方が驚きが大きくて、ラストは逆に『ああ成る程ね!!』と妙に納得してしまい、あまり驚きませんでしたよ。(笑)

 総評としましては、色んな意味でなかなか良く出来た掘り出し物的な秀作のサスペンス映画だと言える一本だと思います。

 オチでビックリ系のサスペンス映画が好きならば、とりあえず見ておいて損は無い作品ですので、興味があればチェキしてみても良いのではないでしょうか?
 ちょっとオカルト風のノリが強い作品なので、そういうのが余り好きじゃ無い人はダメかもしれませんが…

 劇場未公開の作品ながらも、小粒でピリリと辛いといった感じのなかなかの秀作でした。