■■■「ブレイド3」■■■
(50点/アクションホラー)
母親が妊娠中に吸血鬼に噛まれた事から人間とヴァンパイアの血を受け継ぎ、ヴァンパイアの身体能力を備えながら太陽光線等のヴァンパイアの弱点を克服した肉体を備え持つ『デイウォーカー』として、吸血鬼への復讐の為に吸血鬼狩りを行うブレイドは、ある日ヴァンパイアと誤って人間を殺してしまった事から、FBIによって逮捕されてしまう。
自分の逮捕がヴァンパイアの罠によるものである事を知った彼は、人間の対ヴァンパイア組織である『ナイトウォーカー』によって救出され、そこでヴァンパイア達の始祖である「ドラキュラ」が、ヴァンパイアの手によって4000年の眠りから復活させられ、恐るべき陰謀が実行されようとしている事を教えられる…
MARVELコミックの人気ヒーローで、人間とヴァンパイアの血を受け継ぐヴァンパイアハンターのブレイドの活躍を描いた、人気アクションホラーシリーズ第3段。
一応、今回はシリーズ完結編という位置付けらしいのですが…正直な所、何を持って『完結編』と銘打って居るのか判然としません。
徹底してブレイドのカッコ良さを描いた1作目に対して、2作目はアクションに注力するものの、ちょっとイメージと違うかなぁ…?という事で今ひとつだったので、3作目で盛り返してくれるかな?と期待していたのですが…
正直に言ってしまうと、なんというか更に超絶微妙でシリーズで一番イマイチな作品になった感じですな。
ストーリーもやたらと強引な展開の上に無駄が多すぎで、そのせいで肝心のアクションシーンや見せ場が少なくなっているのは、ハッキリ言っていただけません。
冒頭のブレイドが警察に逮捕されるシーンとか、血液工場のシーンとか、無理に必要なかったのでは?とか思いますし…
オチも何が言いたいのか意味不明ですし、なんか無理矢理色んな要素を詰め込もうとして、何が描きたかったのか分からなくなってしまったのでは?という気がします。
また今回はブレイドの敵役で、シリーズ最強の敵として吸血鬼達の始祖であるドラキュラが登場するのですが、ハッキリ言ってコイツが単なるコケ脅しキャラで、あんまり強く無い上に大してカッコ良くも無いので物凄く影が薄い。
つか、1~2作目のボスの方が全然強かったよ…
ドラキュラを蘇らせた女吸血鬼ボスも印象薄いですし、吸血ポメラニアンも単なるネタだけで何の意味も無いですし、唯一トリプルHの怪演が光るものの、他の敵役に魅力が無さすぎです。
ブレイドの新たな仲間はカッチョ良いのですが、メインの2人以外は単なる頭数になってるのはなんとも…
途中で大層凄そうに説明された新兵器も殆ど使わないまま終わっちゃうし、なんだかなぁ…って感じです。
と、不満点ばかり書きましたが、映画そのものはアクション映画としては『まあそこそこのレベルかな?』という程度の完成度ですし、良作だった1作目と比べられてしまうのが不利な点なのでしょうが、見て損する程にヒドい映画ではありませんので、まあコレはコレでアリでしょう。
総評としましては、1作目を好きな人からすると正直言ってガッカリな出来栄えだとは思いますが、まあ一応シリーズ完結編という位置付けではありますし、堪えれない程酷い内容でもないので、今までのシリーズを見てる人ならば、とりあえず見ておいても良いんじゃないかな?というレベルの作品だとは思います。
とは言え、完結編とは言いながらも、別に続編が作られても何もおかしくないような終わり方だったので、ホンマに完結させる気があるんかいな?とか思ったのは、私だけでしょうか?