NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「サハラ -死の砂漠を脱出せよ-」(65点/アクション)

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■■■「サハラ -死の砂漠を脱出せよ-」■■■
(65点/アクション)

 WHOの派遣スタッフであるエヴァ博士は、内乱の続くナイジェリアのマリという街で奇妙な疫病が流行の兆しを見せている事を知り、治安が悪く危険である事を知りながらも単身でマリへと患者の治療と調査へと赴くが、暴漢に襲われそうになったピンチを、偶然通りかかった海洋調査員で冒険家でもあるダーク・ピットに救われる。

 それでもなお病気の調査を諦められないエヴァは、ダーク・ピット達の所属している調査団であるNUMAが、『南北戦争の際に行方不明となった幻の装甲艦』の行方を追ってマリの街へと入ろうとしている事を知り、彼らに同行する形で現場へと赴く事となる。

 しかし、彼女の調査しようとしていた疫病は単なる疫病ではなく、その裏には恐ろしい秘密が隠されていたのだった…


 全世界で絶大な人気を誇る、冒険家ダーク・ピットを主人公とした冒険小説シリーズの映画化作品。

 …といっても、日本ではあまり聞いた事も無いタイトルのように感じますが、向こうでは随分人気のあるベストセラー小説が元ネタのようです。

 映画の内容的にはホントに定番の冒険物といった感じで、ちょっと軽めでどこかヌケてるんだけどやる時はやる…って言うタフガイな主人公に、自立心旺盛な『強い女性』のヒロインという王道的なキャラクター。

 ただ、失われた秘宝を求めて探検をするといった内容に加えて、謎の疫病があったり、軍の陰謀とレジスタンスとの戦いがあったり…といった感じで、単なる冒険物とはいいつつも、007シリーズ+インディ・ジョーンズシリーズみたいなノリの、一筋縄では行かないお話になっております。

 ただ、この盛り沢山な展開がある意味で仇になっている部分もあり、元々は結構長いお話なんじゃないかな?と思うのですが、それを無理矢理に2時間枠に詰め込んでいるせいか、ストーリー展開が全体的に物凄く駆け足的な印象を受けます。

 まあ、アクション映画でテンポが悪いよりはマシって言えばマシなんですが、正直な所、尺を後30分ぐらい伸ばしてでも良いので、もうちょっと途中のプロセスも丁寧に描いて欲しかったです。

 特に、冒頭シーンで大げさに出てきた『幻の装甲艦』は、発見された後にも何の謎解きの説明も無いのはどうだろう?って感じですが、きっと原作ではこの辺がもうちょっと詳しく描かれたりしてるんだろうなぁ…

 が、内容が詰め込みすぎという以外に関しては十分に及第点を満たしている作品で、アクションシーンあり、大規模な陰謀あり、派手な見せ場もあり…といった感じで、ごく普通に楽しんで観れる良作と言えるでしょう。

 主人公のダーク・ピットのキャラクターも、過剰に2枚目過ぎず、ユーモアもありながらオチャラケ過ぎでもないという、非常に味のある良いキャラを出しており好感が持てます。
 まあ、恋愛要素がちょっと軽めかな?という気もしますが、ファミリー層を狙ってる部分もあるのかな?とも思える部分も多いですしね…
 でも、ごく普通に『続編が作られるなら観てみたいな…』と思うような作品でしたよ。


 総評としましては、良くも悪くも、ごくごく平均レベルのアクション娯楽映画といった感じの作品です。

 肩肘貼らずにサクっと観るには良い映画だと思いますので、過剰な期待をせずに鑑賞すればごく普通に楽しめる一本と言えるでしょう。

 強くプッシュする程の映画でも無いですが、何かの息抜きに軽くアクション映画が観たいな…っていうような人にはオススメですな。

 なんというか、久々にスコーピオンキング」並に物凄く健全な児童向けアクションムービーを観たなぁ…といった感じの一本でしたよ。