■■■「マッスルモンク」■■■
(40点/アンディ・ラウ、90分間着ぐるみショー)
とある事件により、人の業(カルマ)が見えるようになってしまった仏僧のビッグガイは、僧の道を捨てストリップ劇場で働く男性ストリッパーとして身をやつしていたが、ひょんな事から警察と殺人犯の追跡劇に巻き込まれてしまい、警察に逮捕されてしまう。
誤認逮捕だったことが分かり釈放されたビッグガイだったが、警察署内で署員の何者かが酷い業を背負っており、その業から誰かが命を落とす事になると知った彼は、なんとか業の持ち主を救おうと自分を逮捕した女刑事へと接触を図るが…
パッケージを見れば分かるとおりに、アンディ・ラウがムキムキのマッチョボディの着ぐるみ(というか肉襦袢)を着て悪い奴らと戦うという、ちょっと異色のカンフーアクション映画です。
この映画…感想を一言で上げるとしたら、何と言いますか『とにかく変な映画』です。
まず、このパッケージを見れば分かるとおりに、アンディ・ラウが何故かボディビルダー顔負けのムキムキのマッチョボディになってるんですが、このマッチョボディが何かの伏線かと思いきや…物語の本編の進行には全く関係ありません。
そのクセに、何故か筋肉ボディスーツは妙に良く出来てて継ぎ目も殆ど分からないですし、大胸筋をピクピクと動かすギミックが付いてたりと、意味不明に金がかかっています。
しかも、こんなタイトルで主人公がこんな意味も無くマッチョなのに、ストーリーは妙にシリアスで、輪廻転生とか前世の業とかを扱ったテーマ。
かと思えば、主人公の戦う相手はというと『全身の関節を外して買い物バッグに身を潜めるようなカンフーの達人』や、『全身に油を塗りたくって相手の掴みをするりと抜けるような達人』といった万国ビックリショー状態で不真面目極まりない内容ですし…
本編もマッチョの僧侶が大暴れする痛快アクション映画なのかと思いきや、ラストとか『えぇっ、そんなんで良いの!?』って言うような救いの無いオチだったり…
結局、この映画の監督は何が撮りたかったのか!?
この映画で何が語りたかったのか?
なんかもう、とにかく意味不明でツッコミどころ満載です。
総評としましては、上手く表現のしようのないような全く持って意味不明の謎映画です。
どんな映画か分かりませんか?
いやホントにこんな感じで、サッパリ訳が分からない映画なんですよ…
どんな映画か知りたければ『とりあえず観て下さい』としか言いようが無いのですが、映画の内容が内容だけに、あんまりオススメも出来ません。
面白かったか?ツマんなかったか?…と聞かれると、正直『ツマんなかった』と答えるような内容ですので…
『変な映画は欠かさず観てるので、コレも観ておくぜ!!』という好事家ならば、まあ止めはしませんので、『アンディ・ラウ、90分間着ぐるみショー』を観て、思うさま不条理な気分を味わってみて下さい。