NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「バイオハザードII アポカリプス」(65点/アクションホラー)

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■■■「バイオハザードII アポカリプス」■■■
(65点/アクションホラー)

 巨大企業であるアンブレラの生物研究施設でのバイオハザード事故の影響で、ラクーンシティへと流出したT-ウィルスは恐るべきスピードで感染を広げ、街はアンブレラによって封鎖され街中はゾンビで溢れかえっていた。

 前作の唯一の生き残りで無人の研究所で目を覚ましたアリスは、自分の身体に施された奇妙な実験の跡に気付きつつもなんとか研究所から脱出し、市街地で特殊部隊のジル達と出会う。
 この街が1時間後に核攻撃で消滅させられると知った彼女たちは、生き残った面々で力を合わせて、何とかして街から脱出しようと試みるが…


 ゲームの映画化ものとしてはそこそこのヒットを飛ばした前作に引き続く、同名のホラーゲームの映画化シリーズの第2弾。

 随分前にDVDも発売されており早く観ようとは思いつつも、前作が微妙だったせいもあってなんとなく先送りにしていたのですが、ようやく鑑賞しました。

 1作目はゲームの映画化といいつつも、ベースとなる設定こそ引き継いでいるものの殆どオリジナルと言っても良い様な展開で賛否両論あった前作ですが、本作もそのノリは同じでアクマで原作はベースとなってるのみ…といった感じのお話になっています。

 っていうか、実は私はこのゲームって1作目以外はマトモにプレイしてないので良く分からないのですが、ネメシスが出てきたのって3じゃ無かったでしたっけ?

 前作の唯一の生き残り(?)であるアリス(ミラ・ジョヴォヴィッチ)が、前作同様に相変わらずの体当たりなアクションを披露してくれるのですが、T-ウィルスの影響で身体能力が強化された改造人間みたいな設定になっているせいで、もうとにかく強い強い!!

 ハンパなアメコミヒーローぐらいでは敵わないようなド派手なアクションで格闘&銃撃をこなしてゾンビ共を薙ぎ倒していく姿はかなり痛快かつパワフルで、トゥームレイダーのララ姐さん顔負けの超絶アクションを楽々こなしてしまい、ハッキリ言ってバットマンぐらいになら勝ててしまうんじゃないか?と思うぐらいのムチャクチャな身体能力。

 ゾンビ側も、ボス格であるネメシスはゾンビのクセにロケットランチャーやガトリング砲を使いこなして特殊部隊の人間を銃撃で倒しまくったりと、とにかく派手なドンパチのシーンが多く、アクションシーンは前作と比較しても大幅にパワーアップした感じ…
 最早これは『アクション要素のあるホラー映画』ではなく、『ゾンビも出てくるアクション映画』といっても過言じゃ無いようなアクションがバリバリのノリの作品となっており、観てるだけで十分に楽しい作品になっています。

 ただ、私のようにゲーム版を良く知らない人間が観る分には、素直にアクション映画として楽めたのですが、原作のゲームに思い入れがある人が観たら、この映画はどうなんだろう?って気もしなくもありません…

 また、原作ストーリー無視なストーリーの割にはゲームを妙に意識したノリで、やたらと『次にこの場所に行って何々をしろ』みたいなお使いイベントっぽいストーリー展開が多く、シナリオが少々幼稚な印象を受けてしまうのは難点かも?

 あとゲーム無いの登場キャラとしては他にもジルとかも登場する訳ですが、ゲームのキャラのコスチュームって割と分かり易いように記号化されてる物が多いので、そのコスチュームをそのまま実写にすると物凄く浮いて見えしまい『この格好はどうなんだろう?』って感じも…

 総評としましては、全体的に前作以上にスピード感のあるド派手な展開が多くて、アクション映画として楽しむには十分及第点と言える作品です。
 ただし、あまりにもアクション寄りな展開のお陰で、ホラーとしての恐さは1ミリも残って居ませんので、ホラー映画を期待して観るとハッキリ言って肩透かしもいい所。

 また、ゲーム版に思い入れがあると辛い内容かもしれませんので、原作とは別物と捉えて、普通にアクション映画を観たいと言う人にならオススメ出来る作品と言えるでしょう。
 前作よりもB級度はアップしてるようなノリですが、個人的には前作よりも楽しめました。

 あと、最後にちょっとツッコませて貰うなら、ラストのラクーンシティを脱出した後の展開は、ハッキリ言って蛇足だった気がします。
 続編を作るつもりにしても、妙な伏線を残しておかない方が楽でしょうし、作るつもりが無いにしても『だから何なの?』ってようなオチですしね…