NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

液晶TVレビュー:「d:3232GJC3」(バイデザイン)

液晶TVレビュー:「d:3232GJC3」(バイデザイン)


 Xbox360をD4接続したいあまりに、バイデザインの32インチワイド液晶TVである「d:3232GJC3」を購入しました。

 ざっと触って見ての感想なんかを書いてみましたので、本製品及び、同サイズの後継シリーズである「d:3232GJC4」(価格が1万円安くなっただけで多分中身は一緒)の性能が気になっている人や、購入を検討している人は参考にしてみて下さい。
 (コレも中身は全く同じかも?>http://kakaku.com/kakaku/original/dxk32com/)
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■■■パネルの性能■■■
 パネル解像度は1,366×768で、16:9の正方マトリクス方式の高解像度パネル。
 流石に32インチではフルHDとまでは行きませんが、D4の映像を観るには十分な解像度です。

 映像は特にクセの無いソースに忠実な映像で、入力された映像がキレイならばそのまま美しく、入力された映像が汚ければ汚いまま(笑)に表示してくれます。
 DCDIとかでジャギーの軽減処理が行われたりしているようですが、地上波アナログを観るとき以外にはあんまり効果は感じられません。

<明暗部階調/コントラスト>
 パネルの特徴どおり解像度が高く非常に鮮やかで、特に明部階調の表現に関しては、高価格の国内パネルを利用している液晶TVと比較しても遜色無いでしょう。
 黒再現性も悪くは無く、コントラスト比が高性能パネルに匹敵する1,000:1という非常に高い公称値だけの事はあって、明部と暗部のコントラストは非常にハッキリしていて画像が鮮明でクッキリハッキリと観易いです。

 ただ暗部の階調表現は今ひとつで、映画等で暗いシーンになると、影の部分が真っ黒に潰れてしまって、ちょっと観辛くなります。
 画面の明るさを調整すればちょっとは改善されるのですが、そうすると今度は黒い部分がちょっと白っぽくなってしまい、黒再現性がイマイチになってしまいます。

 まあ、この辺は低価格・高価格に関係なく液晶TVが苦手とする所で、バックライト方式の宿命とも言える部分なので、とりあえずは値段相応という事なのでしょう。

<応答速度/遅延>
 応答速度は公称値8msecと非常に高速で、最新のPCモニタには及ばないものの、一般的な液晶TVの中でも相当早い方です。

 コレはほぼ公称値どおりの性能が出ているようで、実際にアクション映画等の非常に動きの速いシーンを見ても、全く残像は気になりません。

 ゲーマーの人ならば、『応答速度がゲームのプレイ速度に耐えられるのか?』という部分も気になる所でしょうが、アクションゲーム、シューティング、FPSといった応答速度が重要なゲームをいくつかプレイしてみましたが、どれも全く残像等は気にならず、遅延も全く感じられずに非常に快適にプレイ出来ました。
 (分かる人だけ分かる表現をすれば、「東方シリーズ」をプレイして検証したので、よっぽど画像表示が激しく入力のシビアなゲームでも問題なくプレイできる筈…)

<視野角>
 視野角の公称値は上下左右176度となっているのですが、実際はそこまで優秀ではなく、少し横から見ると画面が白っぽくみえるようになります。
 流石にこの辺は値段相当といった感じですね。

 実用に耐える視野角は、およそ90~100度といったぐらいなので、普通に正面からTVを観る用途に使う分には何にも問題無いと思います。
 また画面を左右に30度まで回転(スイーベル)させられるので、視聴位置が若干変わるぐらいなら対応出来ますし…

 『広い部屋で大人数が集まって上映会を開く』ような用途に使用しない限りは問題ないでしょう。


■■■入力端子/チューナの性能■■■
 続いて入力端子、及びチューナに関して…

<入力端子>
 入力端子はHDMI×1、D4×1、S映像×1、コンポジット×2、アナログRGB(D-sub 15ピン)×1で、S端子の1つはコンポジットと共用なので、実質5入力といった所です。

 D4端子が1個のみってのは少ないかなぁ?と思いますが、2個になったからといって私のようなヘビーユーザー(現状でD4端子を4本使用中)から観ればやっぱり足りない事には変わりないので、セレクターを使用するしか無いでしょう。
 (ちなみに液晶TVでは、高級機でもD4端子が2個ぐらいしか付いてない事が多いので、このTV固有の問題って訳でもありません。)

 先述のとおり、入力されたソースに対して非常に忠実な画像を表示しますので、入力ソースの画像が汚いとその汚さがそのままクッキリと鮮明に表示されてしまい、汚さが倍増したような気持ちになります。

 ビデオデッキがプログレッシブ変換を行えないような機種だと、かなり酷い画像になりますが、むしろそれはTVの問題じゃなくデッキ側の問題なので、素直にデッキを買い直しましょう。
 (私は、最初にHDDレコーダーの映像を見た時に『プログレッシブ変換』の設定をオンにするのを忘れてて、「何でこんなに画像が汚いの!?」と素でビックリしました。)

 逆に元のソースの画像が美しければ、それがそのまま表示されるので、ゲーム機やPC入力との相性が非常に良いです。
 特にHD対応したゲーム機であるXbox360との相性は非常に良くて、驚くほど鮮明な画像で表示されるようになります。

 PC入力も非常に優秀で、オマケ程度の機能と考えていたので素直に驚きました。
 ただ、解像度の問題から事務作業やデザイン作業に利用するには今ひとつですが、ゲームをプレイする用途に使用するならば、これ以上は無いというぐらい快適ですので、ゲーム用途としてはかなり適した製品だと言えるでしょう。

 (PC接続の際に、何気に画面のインフォメーションを表示すると、現在の接続ソースの解像度が表示されるのが便利で助かりました。コレって液晶TVだとデフォルトの機能なのかな?)

 あと、HDMI接続に関してですが…
 現状でウチはHDMI出力出来る機器を持ってないので、HDMI接続に関しては、まだテスト出来ていません。

<アナログチューナー>
 チューナーは地上波アナログとBSアナログを搭載。
 地上波デジタルチューナーは搭載していないので、地上波デジタルを観るには別途チューナーかチューナー内蔵のビデオデッキが必要です。

 地上波アナログは基本的に液晶TVとの相性が悪く、ハッキリ言ってブラウン管TVに比べるとノイズが多くて汚く見えてしまいますが、DCDIによるジャギー軽減が割とよく働いているようで、思ったほど酷くはありません。

 ウチの場合はもともと電波の受信状況も良くない地域なので、地上波アナログに美しい画像は最初から諦めていましたが、ケーブルTVとかだとかなりキレイに見えるようです。

 まあ、TVといいながらも地上波アナログはオマケと考えておいた方が良いのかも?


■■■スピーカ性能/BBE■■■

<スピーカー>
 スピーカーは7W×2で、ハッキリ言って画面サイズから考えるとちょっと小さいです。

 しかも、どうやらスピーカーそのものの性能があまり良くないようで、音が全体的にこもりがち。
 音作りがスピーカーの性能に対して妙に大げさで、ゲームや映画ではそこまで気にならないのですが、TVを観ていると人間のセリフが聞き取りにくかったりとちょっと五月蠅く感じる事があります。(特に高音域がシャカシャカと鳴り過ぎ)

 イコライザで調節できるメニューの項目も少なく、全体的にサウンド周りは使い難くてイマイチ…。
 スピーカー周りは本製品の最大の不満点ですね。

 ただ、標準のスピーカーは外付けオプション的な扱いで、いわゆる『赤黒のスピーカーケーブルで接続されているだけ』なので、スピーカーだけ買い直して別のスピーカーを接続してしまうってのも手かもしれません。
 またホームシアターで、最初から外部スピーカーを使う事を前提に考えている場合は一向に問題は無いかと…

<BBE>
 本製品はBBEというフロントサラウンドの機能を備えています。
 BBEを実際に使用してみた所、映画やゲームのような『最初からサラウンドを前提としているソース』に大しては結構効果があって、実際にそこそこの音の回り込みや定位感が感じられます。(プロロジックⅡに準拠してるのかも?)

 逆にサラウンドを意識していないアナログ放送の音源にBBEを働かせても、音質がこもりがちになって音が悪くなるだけで特に恩恵は得られないので、入力ソースに合わせて適宜オン/オフするのが正しい使い方のようです。


■■■総評■■■
 暗度の階調表現やスピーカー性能等に若干の不満点もありますが、ポイント還元を含めて実売11万円という価格からの費用対効果を考えると、素直に『買ってよかった』と感じられるぐらいに非常に満足度が高い商品です。

 特にゲーム機やPC入力との相性が良くて、HD対応のゲーム機(Xbox360、将来的にはPS3)の接続用途や、PC接続でゲームをプレイするといった接続用途をメインで考えている場合には、有力な選択肢の一つとして良いと思います。

 私のように、『ゲーム機とDVDプレイヤーの接続が主目的』で、『TVを観るのは録画した番組のエアチェックがメインで、『地上波デジタルもスグに観る気は無いし、観るにしてもチューナ内臓のビデオデッキを後から買うから問題ない』…というような方なら、素直にオススメ出来る商品…

 要はゲーマー向け液晶TVとしては、ベストチョイスと言っても良いような商品と言えるでしょう。

 ゲーム関連で購入を考えている方は、本製品に限らず大型液晶TVはマジにそろそろ買い時だと思うので、検討する価値はあると思います。
 HDテレビになると、ホントにグラフィックの美しさが劇的に変わりますから…