NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

ゲーム感想:「バレットウィッチ」(Xbox360)<感想/前編>

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ゲーム感想:「バレットウィッチ」(Xbox360)<感想/前編>
【総評:8点(10段階評価)】

 西暦2013年、相次ぐ『異常気象』や『天変地異』や『疫病の大流行』、そして『戦争』といった未曾有の大災害に加えて、どこからともなく現れて人間を襲うようになった『悪魔』達の出現によって、世界は破滅の危機に瀕していた。

 誰もが人類の滅亡を逃れようの無い運命として受け入れ始めた頃、『自分の身の丈ほどもある巨大な銃』と『強力な魔法の力』で悪魔達を倒してまわるという、謎の存在である『黒衣の魔女』の噂が囁かれはじめたのだった…


 Xbox360の期待の新作として鳴り物入り発売された、サードパーソンビュー(第三者視点)タイプのアクションシューティングゲーム

 Xbox360の性能をいかんことなく発揮した美麗なグラフィックや、物理演算エンジンを利用したオブジェクトの破壊や大魔法の表現は流石になかなかの物で、次世代機のパワーを存分に見せつけてくれるタイトルです。

 某ゲーム雑誌(ファ●通)で『難易度が高すぎる』みたいな事を書かれて、散々叩かれてたタイトルですが…

 確かに日本の一般的なユーザーフレンドリーなゲームと比べると『難易度が高め』だし『投げっぱなしな部分が多い』とは思いますが…
 こんなもん海外ゲームとかに比べたら全然普通ですし、むしろ『自分で攻略法を見つけていく』というタイプのやり込みがいのあるアクションゲームと言えるレベルだと思います。

 あとキャラの成長要素もあって『自分がパワーアップしていくとゲームそのものは徐々に楽になっていく』事から、ぶっちゃけゲーム開始直後の3面ぐらいまでが一番キツいので、レビュアーは多分『最初の2~3時間しかプレイしてないのでは?』とか思ってみたり…

 ゲームの内容は、『自分の移動』『銃の照準の操作』左右のアナログスティックでそれぞれ行うという、いわゆる3Dタイプのシューティングゲーム

 主人公は、4種類の銃(最初はマシンガンのみだが、成長する事で種類が増える)と強力な魔法を駆使する事で、悪魔どもを倒していく事になります。

 …が、このゲームの主人公は、特徴としてとても耐久力が低く『とにかくスグ死ぬ』。
 自分の体力は、ダメージを受けても時間と共に回復するという仕様なんですが、体力最大の状態でも敵の集中攻撃を受けると0.5秒ぐらいで昇天出来ます。

 まあ、普通のうら若い女性がゾンビ兵士相手に正面から銃で撃ち合ったら、そりゃ一瞬で殺されても仕方ないとは思いますが…
 それにしても、初プレイの時に『開始直後の一番最初に出てくるザコに10秒ぐらいで殺された』のは流石にビックリしましたよ。(一瞬、どこの海外ゲームだ!?と思った。)

 そこで、このゲーム最大の特徴と言える、『攻略パターンの構築』が重要になって来る訳です。


 このゲームの最大の特徴は、先述の強力な『物理演算エンジン』を用いる事で、色んなオブジェクトを破壊したり動かしたり出来るようになっている事で…

 これによって、例えば建物やトンネルを崩して敵を倒したり、ウィルパワー(念動力)の魔法によって物をぶつけて敵にダメージを与えたり、またこれらを組み合わせる事で、『念力で敵の集団の側まで車を移動させて、それを銃撃して爆破する』といった様々な戦術を取る事が可能となっており、戦闘の局面において、その場に適した攻略法を自分で見つけ出す事が非常に楽しくなっております。

 ゲームデザインも、実際にそれを見越したかのようにマップ上に動かせるオブジェクトや、破壊出来るオブジェクトが大量に配置されていて、それらを活用する事で千差万別の自分流の攻略パターンが構築できる為、プレイしててとにかく『色んなパターンを試してみたくなる』という非常にやり込みがいのあるシステムと言えるでしょう。

 また、このゲームのもう一つのウリである「大魔法」も非常に爽快で、隕石を大量に落下させる「メテオ」や、巨大な竜巻で全てを空高く舞い上げる「トルネード」の、『街そのものの様相を一変させてしまう』程のムチャクチャな破壊力は一度は見ておく価値はあるでしょう。

 ただ、ゲームのプレイ開始直後は使用できる魔法や武器の種類も少なく、そこまで色々なプレイスタイルを試す余裕も無いと思うので、このゲームは1周目クリアした後にプレイに慣れた2周目以降が本番と言えるゲームかも?

 あと武器や魔法は、面をクリアした際に貰えるボーナスポイントみたいのを自分で割り振る事で習得していくのですが、序盤で習得する武器や魔法の選択を間違えると、ヘタすると中盤面でハマる事も有り得ます。

 ゲームがどうしても難しいと感じた場合は、1面目から「NEW GAME」でやり直してもキャラの能力は引き継がれるため、能力の底上げしつつ、新しい魔法や武器を習得してみる事をオススメしますよ。
 武器と魔法の組み合わせによっては、驚くほど攻略が楽になる面もありますので…


 また、全体的に丁寧に作りこまれたゲームだとは思うのですが、部分的に粗削りで妙に投げっぱなしな所がある事も事実で…

 銃の照準のカーソルの動きが非常に速すぎて、慣れるまでは相当照準が合わせ難いので、マシンガンぐらい多少補正がかかっても良かったのでは?とか…

 無駄にマップが広い事もあって、シーンによっては行き先を見失う事も少なくなかったので、『マップ表示』か『迷った際に行き先の矢印が出る』ぐらいのサービスがあっても良かったかも?

 また各面が結構長いのに、面の途中でセーブ出来ない仕様のため、初プレイ時は攻略途中で中断出来ずに2~3時間プレイしっぱなしになってしまう面が多くて結構大変だったので、面の途中に2~3箇所で良いのでセーブポイントを設定して欲しかったです。


 とまあ多少粗削りな部分もあるものの、全体的には結構良く出来たゲームだと思います。

 総評としましては、Xbox360のアクションゲームとしては非常に高品質な部類に入ると思いますので、気になる人は買っておいて損は無いタイトルでしょう。

 特に自分で攻略パターンを作るのが好きな『やり込み派のアクションゲーマー』なら、とりあえずやっておいて損は無いですよ。

 逆に、『アクションゲームに全く自信が無い』という人は、ちょっとスルーした方が良いかも…
 あんまり、『初心者に向けた優しさ』は感じられないゲームですから…

 「バレットウィッチ」