NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「アローン・イン・ザ・ダーク」(60点/アクションホラー)

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■■■「アローン・イン・ザ・ダーク」■■■
(60点/アクションホラー)

 太古の昔に栄華を極め強大な文明を築きながらも、『闇の力』に触れた為に1万年前に突如として地上から姿を消したと言われる謎の部族・アビカニ族
 フリーの超常現象の調査員であるエドワードは、ある日、彼らの文明の装飾品と思われる遺物を手に入れるが、その直後に銃で撃っても死なないという『謎の人物』の襲撃を受ける。

 なんとか賊を撃退したエドワードだったが、その頃同時に『自分と同じ孤児院で育った20人の仲間たちが次々と失踪する』という奇妙な事件に遭遇。

 過去に自分が所属していた軍の超常現象対策チームである『713部隊』の同僚に、事件の調査を依頼する彼だったが、その頃、『713部隊』は都市部に異形の怪物が大量に出現するという異常事態の対応に追われていた。

 これらの一連の奇妙な事件につながりを感じた彼らは、協力しあう事で事件の真の原因を究明しようとするが…


 日本じゃあ余りにもマイナーで知ってる人も少ないかもしれませんが、海外では結構人気が高く、シリーズも4作が発売されているという同名のホラーPCゲームの映画化作品。

 ちなみに、元ネタとなったゲームはバイオハザード」の原点と言われる作品で、バイオハザード」をアクションよりも謎解き重視にしたような感じの作品です。(いや、「バイオハザード」がこのゲームをマネしてるんだから喩えが逆か?)

 で、映画の方はというと…なんと言いますか、とにかくやたらとパワフルでカッコいい映画です。

 主人公は映画の開始早々に派手な格闘シーンで大立ち回りを繰り広げるわ、序盤から軍の特殊部隊は謎の怪物と銃撃戦を繰り広げるわ、とにかくド派手で非常にテンポも速く、かつ激しい内容で…
 とにかく『観客を飽きさせないようにしよう』という感じの作りは好感が持てますし、実際に観てて退屈しません。

 逆に、私はこのゲームは1作目しかマトモにプレイした事が無いのですが、『「アローン・イン・ザ・ダーク」ってこんなカッコいいゲームだっけ!?』とか真剣に考えてしまう程でしたよ。

 モンスターのデザインも結構よく出来ておりなかなかにカッチョ良いので、テンポの良さや展開の派手さも手伝って、とりあえず『モンスターと主人公達の派手な大立ち回りを観る』ってだけでも十分に楽しめるアクション映画寄りのホラー映画と言えるでしょう。

 ただ、全体的にテンポが良くて『頭を空っぽにして楽しめるような内容』ながらも、映画の中身の方もかなり空っぽの感じで、ストーリーとかかなり適当でホントに内容がありません。

 そもそもストーリーの基本設定を、最初に『延々と何画面もに渡るテキストのみで説明してしまう』という構成とかどうなの?という感じですし…
 実際の話、映画の導入部分とかかなり唐突で無理がある感じがしたので、この辺の説明は『本編の中に上手く組み込む』なり、もうちょっと上手く処理して欲しかったなあ…

 あと、余談ながら「アローン~」と言えば、元々はクトゥルフ神話』がベースとなった作品で、登場するモンスターとかもどこかクトゥルフ神話っぽい怪物が多いのですが、映画の方はあまりクトゥルフっぽさが感じられないのは残念な所でした。

 総評としましては、とりあえず細かい事を考えずに『テンポの良い派手なアクションや銃撃戦のつるべ打ち』といったノリが好きな人ならば、結構楽しめる作品だと思います。

 逆に、元ネタとなったゲームの『重厚なホラーテイスト』を期待してたり、普通に怖い『ホラー映画』を期待して観ると、ちょっと肩透かしを食らうかも?

 むしろアクション映画好きな人ならば、普通に観る分には十分に楽しめる一本と言えるでしょう。

 ちなみに本作の監督って、「ハウス・オブ・ザ・デッド」を撮った人なんですね。
 あの映画もイキオイだけは凄かったですが、『どの辺が「ハウス・オブ・ザ・デッド」か良く分からん』ような内容だったので、本作でなんとなくこの監督の作品の傾向が読めた気がしましたよ。

 いや、個人的に嫌いじゃ無いですけどね、こういうイキオイだけの映画は…