NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

【ホラー映画の基礎知識(2-2)】ホラーのジャンル


<その他ジャンル>
 明確にはジャンルとしての線引きが難しいが、映画ジャンルの表現として比較的よく使われるもの及び、ホラー映画に含めてしまって良いか判断が難しい物。

■■■スプラッタ映画■■■
 派手な血しぶきや残酷な演出を売りにするタイプのホラー映画。

 血しぶきが飛び散れば、何でもスプラッタになってしまうので、これだけでは基本的にジャンルの特定し難い映画です。
 派手なスラッシャームービーやモンスター映画が、このジャンルに例えられる事が多いようですが、それ以外の作品も少なくないので、基本的には『派手に血がいっぱい出る映画』という認識をしておけば良いのかも?
(作品例:「ヘルレイザー」「13日の金曜日」「エルム街の悪夢」等)


■■■ショッカー映画■■■
 視覚的にビックリするような音や演出を多用して、視聴者の度肝を抜く事で怖がらせようとするタイプのホラー映画。

 話自体は実は対した事が無い場合が多いですが、『今来るか?今来るか?』という緊張感が持続する事から、意外と人気は高いジャンルです。
 スプラッタ映画同様に、どんなジャンルでも多かれ少なかれ使われているタイプの手法なので、これもジャンルの特定が難しいです。
(作品例:「ファイナルデスティネーション」、「ドーン・オブ・ザ・デッド」等)


■■■ゴシックホラー■■
 ゴシックとは本来、復古主義的な物とか格式ばった物をさす事が多く、ゴシックホラーもその言葉どおり「吸血鬼ドラキュラ」やエドガー・A・ポオの小説のような、古典的ホラー作品を指す場合と、または復古主義的に古典ホラー演出を用いた映画の事を指す場合があります。

 これも映画のジャンルの特定は難しいですが、映画の雰囲気はなんとなく伝わるかな?といった表現ですね。
 ちなみに、古典ホラーに対して最近のホラーを「モダンホラー」と呼ぶ事があり、この表現は小説では一般的ですが映画に関してはあまり使われないようです。
(作品例:「モルグ街の殺人」、「魔人ドラキュラ」、「ゴシカ」等)


■■■カルトホラー■■■
 言葉どおりに捕らえると『宗教的映画』だけどオカルト映画の事を指す訳では無く、メジャージャンルには無い特殊なテイストを持ち、信仰心にも似た宗教的な人気を誇る映画を「カルト映画」と総称します。

 「カルトホラー」は「カルト映画」のホラー版の事なので、これも色んなジャンルを包含したジャンルと言えますね。

 ただ、ごく稀に他のどんなジャンルにも含めようが無く『このジャンル以外では形容出来ないような変な映画』が登場する事があるので、ジャンルとして独立してると言えば独立してるのかも?
(作品例:「死霊の盆踊り」、「イレイザーヘッド」、「アンダルシアの犬」等)


■■■ホラーコメディ■■■
 ホラーなんだけどコメディという、なんとも難儀な映画ジャンル。
 大別すると、ホラーそのものをコメディとして描いているようなタイプと、ホラー作品をベースとしたパロディの2種類に分類出来ます。

 ジャンルは、ベースとなるホラー映画の設定によりけりなので、スリラーからゾンビから幽霊まで様々です。

 最初は普通のホラー映画だったんだけど、シリーズを追うにつれて、いつの間にやらコメディになってしまった物なんかも…
(作品例:「アダムス・ファミリー」、「バタリアン」、「新・14日の土曜日」等)


■■■ジャパニーズホラー/Jホラー■■■
 「リング」や「呪怨」で有名になった、和製ホラーの総称。
 海外のような開けっぴろげな殺人鬼ものじゃなく、怪談をモチーフとした粘質系の恐怖がウリの作品が多いのが特徴。

 割と多岐に渡るジャンルが作られているんですが、怪談系以外の映画は総じてパッとしないです。
 最近は、それでも結構頑張ってる作品も増えてきましたが、まあ怪談系は予算が相当少なくても撮れますからね…
(作品例:「リング」、「呪怨」、「パラサイト・イヴ」等)


■■■侵略テーマSF■■■
 いわゆる宇宙人が攻めてくるタイプのホラー映画です。
 といっても「ID:4」みたいに派手に攻めてくるのではなく、こっそりと人間世界に入り込んでいたり、いつの間にか隣人が寄生されていたりと、その侵略プロセスが発覚する事自体が、メインのストーリーとなっている事が多いのが特徴です。
 そもそもSFジャンルに含まれる部分が多く、ホラーよりもSF寄りの作品も少なくないので、完全にホラーと言い切ってしまうには難しいジャンルです。

 宇宙人が出しゃばり過ぎると、単なるモンスターホラーになってしまったりする点は要注意。
(作品例:「SF/ボディ・スナッチャー」「光る眼」「パラサイト」等)


■■■ダークファンタジー■■■
 「本当は恐ろしい●●童話」じゃないですが、童話やファンタジーをベースとした怖い系の映画。

 ジャンル作品自体があまり多くなく、メジャーって言うほどメジャーなタイトルも余り無いので、1つのジャンルとして独立させる程かなぁ?といったようなマイナージャンルです。
(作品例:「狼の血族」「スノーホワイト」「スリーピーホロウ」等)



 といった感じで思いつくままに纏めてみました。
 あと、私個人の個人的見解が多分に含まれている点と、多少勘違いしている点なんかもあるかもしれませんので、間違い等、お気づきの点がありましたらご教授いただけると幸いです。

 さて、2回目までは勢いで書いてみましたが、次回は何を書こうかなぁ?
 私の好きな「生物パニック映画」について、ちょっと触れてみようか?とかイロイロと検討中です。
 宜しければ、ご意見・ご感想なんかお聞かせ下さい。