NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

ホラー映画の基礎知識(4):「こんな殺人●●は嫌だ!!Part-2」

 前回から随分と間が開いてしまいましたが、「ホラー映画の基礎知識」の4回目のPart-2です。

 今回は予告どおり<生物系>の『殺人●●』について語ってみましょう。

 といっても、サメとかハチとかヘビとな…なんていうメジャーな殺人生物じゃない、『こんな生き物が人間を殺すのか?』っていう変な殺人生物のリストです。



『こんな殺人●●は嫌だ!! Part-2』

<生物系>

■■■殺人ミミズ■■■
(出展:「スクワーム」)
 嵐の影響で高圧線が寸断され高圧電流が地底に流れた事から、人食いミミズだかゴカイだかの大群が地中から押し寄せてきて人間を襲いまくるという生物パニック映画。

 『高圧電流の影響で』とかって言うと一見それっぽく聞こえるけど、そもそも何でそんな物騒な『殺人ミミズ』の大群が街の地下に潜んでいたのか?とか、その辺に関しては一切の説明は無し。
 まあ、B級ホラーにあまり細かい理由を求めてはダメですか?

 いくら肉食とは言えミミズが1匹や2匹で襲い掛かって来たって怖い訳も無く…それこそ雪崩のように押し寄せてきて、人間の体を食い荒らして一瞬で骨だけにしていくというシーンは、古い映画なのに今見てもインパクトあり。

 お姉ちゃんがシャワーのコックを捻るとシャワーのノズルの穴からニュルニュルとミミズが出てくるってシーンは有名ですが、コックを閉めるとミミズが戻っていくってのはあんまり知られてないかも?
 っていうか、そこで戻るのは変だろう!?


■■■殺人ナメクジ■■■
(出展:「スラッグス」)
 突然変異を起こした肉食の巨大ナメクジの軍団が人間を襲うって言う、生物パニック映画です。

 巨大といっても、「ウルトラQ」に出てきたナメゴンみたいな奴が出てくる訳ではなく5~10cm程度の大きさで、撮影にも本物のナメクジが使われています。(まあ、本物は人間を襲いませんが)

 肉食といっても、ナメクジではミミズ以上に機動力に難があるため、足の不自由な人とか泥酔した人とか、割と特殊なシチュエーションで人間が襲われるってパターンが多いのが特徴です。

 「スクワーム」も「スラッグス」もそうですが、どう見ても本物のミミズやらナメクジやらの群れの中に俳優さんが飛び込んで演技をするシーンが出てくるのですが…
 こういうのを見ると、俳優って大変な仕事なんだなぁ…と思いますね。


■■■殺人バエ■■■
(出展:「フライ・ショック」、「キラー・バグズ 」他)
 ありそうで意外と少ないのが「殺人バエ」というジャンル。

 まあハエは細菌を媒介するという特徴こそあれ、特にコレといった強力な攻撃力を備えている訳でもないってのが理由でしょうか?

 確かにイエバエが巨大化しても気持ち悪いだけで特に怖くは無いですしね…
 (現実にはサシバエとか吸血性のハエも居るので、巨大化したらそれなりに怖いと思うのですが…)

 映画の中での殺人バエは、人間にウジを寄生させて内部から食い殺すといったタイプなのですが、不思議なのはどちらの殺人バエも『人間を襲うようになった理由』(放射能とか突然変異とか)が明確に設定されて無い所。

 実際にはハエって言えば遺伝子の実験や研究なんかで死ぬほど使われているのにね…


■■■殺人蚊■■■
(出展:「モスキート」)
 放射性物質だったか化学物質だったかの汚染の影響で巨大化した蚊が…(以下略)

 ハエの次は蚊、1mぐらいに巨大化した蚊が人間を襲います。
 そりゃ、そんなもんに刺されたらたまったもんじゃありません。
 痒くて大変でしょう!!(そこかよ)

 実際に蚊が巨大化したとしても、あんなに貧弱なボディでは大した脅威にはならないでしょうけどね。
 でも、そんなデッカイ蚊が居たら見てるだけで体中が痒くなって来そうですが…

 ちなみに映画の内容は…あー、まあアレだ……
 ネタ映画としては良いんじゃないですか?


■■■殺人ゴキブリ■■■
(出展:「ブラッダ」、「ザ・ネスト」、「燃える昆虫軍団」他)
 流石に害虫の世界の最強の嫌われ者だけあって、今回取り上げた生き物の中では、出てる映画の数も圧倒的に多く『放射能の影響』だったり『突然変異』だったり『未知の新種』だったりと内容も非常に様々。

 ただ、ゴキブリってのも元々はそこまで攻撃力の高い生き物では無いので、集団で人間を襲うってだけでは少々パワー不足な事もあって、全身から高熱を発したり、強力な神経毒を持っていたり、食べた生き物の遺伝子を取り込んで巨大化してみたり…といった副次的な技を備えている物が多いのが特徴。

 まあ、基本的に気持ち悪いだけの映画が多いので、ゴキブリ嫌いなら無理に見る価値は無いかと…
 ちなみに、私もゴキブリは大嫌いなんですが…(←じゃあ観るなよ)


■■■殺人ダニ■■■
(出展:「ティックス」)
 孤島に廃棄された放射性物質の影響で巨大化したダニが…(以下略)

 まあ、いわゆる巨大ダニが登場する映画なんですが、ダニのサイズは10cmぐらいの物から、数メートルに達するものまでバリエーション豊富。

 人間を襲うほど巨大化になったらダニとクモと何が違うんだ?って感じではあるのですが、ダニだけに人間の皮膚の下に潜り込んで這い回ったりと、気持ち悪い技を駆使してくれます。

 でも数メートルのサイズの巨大ダニは、ホントに巨大グモとなんら変わらないですな。


■■■殺人ヒル■■■
(出展:「ザ・ヒル」)
 ステロイド(筋肉増強剤)を服用した水泳部員の血液を吸ったヒルが、筋肉増強剤の影響で巨大化して…(以下略)

 そんな訳で、ヒルが巨大化して人間を襲うって映画な訳ですが、この映画は本編の内容よりも何よりもタイトルのインパクトが絶大。

 「ザ・ヒル」ってあんた、日本語かよ!!

 登場する巨大ヒルは、大きさ50cm程度で、その程度の大きさのヒルの1匹や2匹に吸い付かれたって何て事は無さそうなもんなので、割と集団で出てきて人間を襲います。
 といっても一度に出てくるのは4~5匹程度なので、やっぱりツッコミどころ満載だったりするのですが…。

 内容は超プアーな低予算映画。とりあえずはタイトルのインパクトだけの映画ですな。


■■■殺人雷魚■■■
(出展:「スネークヘッドテラー」)
 湖に撒かれた筋肉増強剤の影響で巨大化した雷魚が…(以下略)

 そんな訳で、ヒルに続いて『筋肉増強剤で巨大化』ってパターンを紹介。
 っていうか、ホントにこの手の水生生物に筋肉増強剤を与えたら、巨大化したりするんですかね?

 サメ以外の殺人魚物って意外なほどに少なくて、「ザ・ピラニア」と「バラクーダ」と、この映画があるぐらいです。
 (他に「殺人魚フライングキラー」なんて妙なのも居ますが…って、ジェームス・キャメロン監督のデビュー作にそんな言い方は失礼ですか?(笑))

 まあ人間に噛み付く程の凶暴な魚って確かにあんんまり居ないですし、他はヤツメウナギとかカンジェロとか…ってマイナー過ぎ?

 本編では3mクラスに巨大化した雷魚に加えて、クライマックスには鯨みたいなサイズの物も出現。
 確かに雷魚があんなサイズになったら、普通にヤバいですな。

 っていうか肉食魚ならどんな魚でも、あのサイズになるとヤバいと思いますが…


■■■殺人プードル■■■
(出展:「ボーンヤード」)
 ゾンビの肉を食べたプードルが『ゾンビ犬』となって、何故か巨大化した上に直立して2足歩行をするようになって人間を襲うという、風太君もビックリな生物パニック映画。

 別に犬がゾンビになって巨大化するってアイデア自体は、まあありがちかな?とも思うのですが…
 『何故にプードル!?』という一点につきるネタ映画です。

 あの『サザエさんヘアー』みたいなプードルカットのままで、地獄の番犬みたいな面構えになって直立して凄味を利かせる姿は相当マヌケで爆笑物。

 まあ、ネタ映画としてはアリかと…


■■■殺人アメーバ■■■
(出展:「絶対の危機(ピンチ)」、「ブロブ/宇宙からの不明物体」)

 宇宙からだかやってきた小さな赤い粘液状の塊が、動物と言わず人と言わず触れるものをとにかく食いまくって、最後には家を飲み込むようなサイズにまで巨大化して大暴れするという生物パニック映画。

 「絶対の危機」は、スティーブ・マックイーンが主演してたという事もあって、巨大アメーバという奇抜な設定の割には相当有名な作品ですね。
 色んな意味で見所のあるB級ホラーの名作ですので、未見の人は一度は観ておく事をオススメします。

 ちなみに「ブロブ」は「絶対の危機」のリメイクに当たる作品。(元々の「絶対の危機」の原題が「The BLOB」だったので…)


■■■殺人蛙■■■
(出展:「吸血の群れ」)
 様々な爬虫類が人間を襲って殺しまくるという、生物パニック映画。

 確かに蛙はいっぱい出てくるのですが特に何もしません、人間も全く襲いません。
 ただ単に、人間の周りに大量に集まってきてゲコゲコと鳴いてるだけです。
 (主に人間を襲うのは、毒蛇とかトカゲとかワニガメとかです。)

 人を殺さないし何もしないのに、何故に「殺人蛙」なんて項目を作ってるかと言ったら、この映画の原題が「Frogs」だから。

 一応、本編の中では登場人物たちが「カエルが自分達を監視して殺そうと狙っている」みたいな事を言うのですが、結局カエル達は最後まで何もしません。

 ポスターには『巨大なカエルが人間を飲み込んでいる』スナップが使われているのですが、そんなシーンは本編のどこにも1ミリたりともありません。
 …っていうか、巨大蛙なんてそもそも出てこないですから!!

 そんな訳で、生物パニック映画ファンの間では『タイトルとポスターに偽りアリな、史上最強の期待ハズレのションボリ映画』という事で、ある意味有名な作品だったりします。(笑)


 そんな感じで、「こんな殺人●●は嫌だ!! Part-2」をお送りしました。

 『殺人●●』のネタも、Part-1の<無機物系>に比べたら随分と普通な感じになってしまいましたね。

 しかも異様に虫系の生き物が多いので、苦手な人は読むだけでも嫌な思いをするかも?
 (実際には『気持ち悪い』というよりも、B級過ぎて笑える映画の方が多いのですが…)

 まあ、「巨大生物の島」なんかでは、ニワトリが巨大化して人間を襲ったりしていましたし、どんな生物でも巨大化すればソレだけで人間にとっては脅威になるって事なのですね。
 したがって、ホラー映画的には人間が嫌悪感を抱くような生き物が選ばれるのも納得です。

 しかし、ヤバいです…4回目にして既にネタ切れ気味です。

 っていうか、今回のネタはどう考えても「基礎知識」じゃ無くなってます。

 このままだと、ネタが無くなってどんどんとコアなネタに堕ちていくのは必定…

 次は何を書こうかなぁ…うーん?