NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「デッド・フライト」(60点/ゾンビ映画)

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■■■「デッド・フライト」■■■
(60点/ゾンビ映画

 軍の下請けで生物兵器の研究を行う『メドコン研究所』では、新種のマラリアを遺伝子操作する事によって『人体の蘇生を行いソンビ化する』という研究を上層部へ極秘裏に行っていた。

 そんなある日、研究者の一人が誤ってこの新種のマラリアに感染、事件の発覚を恐れた彼らは、ロサンゼルスからパリへと向かう民間の国際線である「コンコード239便」にコールドスリープ状態にした感染者を載せて国外への脱出を企てる。

 しかし「コンコード239便」は運悪く乱気流に遭遇、荷物が崩れた拍子にコールドスリープの装置が故障し目を覚ましたゾンビは、貨物室から脱出して次々と乗客を襲い始め、やがて機内は大パニックに陥ってゆく…。


 『高度10,000フィートを飛行するジャンボ旅客機にゾンビの群れが…』という、スネーク・フライト」のゾンビ版とでも言うような設定のパニックホラー映画。

 まあ、邦題からし「デッド・フライト」と言うスネーク・フライトのパクリっぽいタイトルになってますが、本編の方はそれ程はパクリっぽさは受けない印象の作品です。
 ちなみに原題は「PLANE DEAD」と、思いっきり「BRAIN DEAD」のパクリになってて、そっちの方で思わず軽く吹きました。

 で、肝心の内容の方は…事前に全く話題も聞いた事がない映画だったのに加えて店頭での非常に小さいタイトルだったので、また『箸にも棒にもかからないような作品かな?』と期待せずに観ていたのですが…

 なかなかどうして、コレが結構面白かったりします。

 キャラクターの描き方が上手くて、単純なドラマシーンもあまり冗長になってないですし、残虐シーンも割とシッカリと描かれてて、B級オバカ映画っぽい設定の割にはゾンビの襲撃シーンとかは普通に怖い!!

 突然、床を突き破って現れて乗客をを床下に引きずり込んだり、座席を物凄い勢いで跳び越して襲い掛かってきたりと、まさに機内を縦横無尽に大暴れするゾンビのパワフルさは、なかなかに一見の価値アリかと。

 特撮もこの手のB級映画にしてはかなり気合が入っおり、残虐描写も結構アリで、飛行機の描写なんかもCGでシッカリと描かれてて『B級の割には結構お金がかかってるなぁ』と感じさせるレベルに仕上がってます。

 ただ難点を挙げるとしたら、序盤の展開が少々遅くゾンビの出てくるのが割と後半になってからなので『ボリューム的に若干の物足りなさを感じる』点と、『ラストのオチが少々インパクト不足かな?』って点。
 あと『バカっぽい要素』も入れようとしつつ空回りしてる感があったので、『もうちょっとバカ要素が強くても良かったかな?』といった点でしょうかねぇ…

 正味の話、あと一歩どこかにパンチが効いた部分があれば、文句なしに絶賛出来るレベルになってたと思うので、そこが非常に惜しい!!


 総評としましては、若干の不満点を感じる部分はあるながらも、ここ最近のゾンビもののオリジナルタイトルとしては結構良く出来た作品だと言えるでしょう。

 ネームバリューは無いながらも、ごく普通に『佳作のB級ホラー』と言えるレベル作品だと思いますので、このジャンルが好きならば観ておいて損は無いですね。

 このところゾンビ映画は不発の作品が多かっただけに、特にゾンビ映画が好きな人にならば、普通にオススメ出来る一本ですよ。