NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「HOUSE OF BLOOD -ハウス・オブ・ブラッド-」(55点/モンスターホラー:ゴア映画好き限定でオススメ)

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■■■「HOUSE OF BLOOD -ハウス・オブ・ブラッド-」■■■
(55点/モンスターホラー:ゴア映画好き限定でオススメ)

 外科医のダグはある日、森林の中の山岳道路を車で走行中に落石に当たり対向車線を走ってきた囚人護送車と正面衝突してしまう。

 護送中だった囚人たちは事故のどさくさにまぎれて警官を殺害し、ダグを人質として森の中へと逃走するが、深い霧に包まれて道を見失い森の中をさ迷い歩くうちに古びた山小屋を発見する。

 彼らは銃撃戦で負傷した仲間の手術を行い休息を取るために山小屋へと押し入るが、そこには前時代的な服装と暮らしを営む不気味な人々が暮らしていたのだった…


 最近、ゴアホラーファンの間で何かと『ドイツ製ゴアホラー映画が凄い』という事が話題を集めていますが、本作もそんなグチャグチャドロドロのスプラッタ描写が強烈なドイツ製ゴアホラー映画。

 実は本作は特に何も期待せずに借りて観てたのですが、序盤は『サスペンス映画かな?』という感じのノリでお話が進んで行くのに対して、中盤以降の急転直下の『怒涛のゴア描写テンコ盛りの大殺戮祭り』には、本気でちょっとビビりました。

 っていうか、本作の監督であるオラフ・イッテンバッハ監督って、近年のドイツのゴアホラーで最強伝説を築いた「新ゾンビ」とかを撮った監督さんなんですね…

 私、「新ゾンビ」の方は、そのウワサは聞きつつも未見だったのですが、この映画を観て『なるほど、こりゃ話題にもなるわ!!』と納得。

 石で脳天をかち割るわ、ョットガンでふっ飛ばすわ、斧を頭に突き刺すわ、首を斬り落とすわ、チェーンソーで胴体を分断するわ、etc、etc……
 とにかく『コレでもか!!』と言わんばかりのゴア表現のオンパレードで、戦闘シーンの余りにもグチャグチャのやり過ぎ暴走っぷりに、怖いと言うのを通り越して逆に笑えてしまうぐらい。

 かと言ってゴア描写だけの内容の無い映画って訳でもなく、ストーリーの方も割とキチンと作られてて…
 逃走中の囚人たちの緊張感のあるやり取りや、山小屋に住む中世のような暮らしをする奇妙な人々の不気味な描写も上手く、特に序盤~中盤の緊張感の持続のさせ方は見事。

 中盤の山場である『ゴアシーン特盛り』のシーンまでの展開は、非常にテンションも高くて相当面白いです。

 ただ序盤~中盤の盛り上がりに対して後半以降の展開がやや冗長で、ストーリーの構成上で後半は『どうやっても先が読めてしまう』ような展開なのに、全体的に引っ張り過ぎな感じで、ちょっと盛り下がってしまうのが惜しい所。

 中盤の展開をもうちょっと切り詰めるなりなんなりして、もうちょっと全体的にテンポの良い展開になってれば『ゴアホラーの傑作になってたかも?』とも思えるので、それが残念な所かなぁ?

 総評としましては、ごく普通に『ホラー映画としての完成度』もそこそこのレベルの作品だとは思いますが、残虐描写大好きな『ゴア映画大好きっ子』には結構オススメ出来る一本だと思います。

 逆にホラーは好きだけど、あんまりグロいのは好きじゃない…という人は、絶対に観ない方が良いでしょう。
 血に弱い人とかが観ると、きっと貧血で倒れそうになるような映画ですので…

 ぶっちゃけ、全く期待せずに借りた作品だったので、なかなかの掘り出し物的な気分に浸れた作品でしたよ。