■■■「ショック・ウェーブ」■■■
(45点/SFパニック)
政府が極秘裏に開発した、人工知能を搭載した自律行動型の殺人兵器『ロボトノイド』。
それは、数々の武装で装備し200tの爆弾でも破壊できないという恐るべき装甲を備え、戦場で兵士たちの命を危険にさらす事無く任務を遂行できるハイテク兵器となる予定だったが、運用実験中にプログラムに致命的なミスが発見された為に、政府のチャーター機でオーストラリアの研究所へと送られる事となっていた。
しかしチャーター機は輸送中に突然の大嵐に遭遇、嵐のショックで起動し暴走を開始した2機のロボトノイドの破壊活動によって、飛行機は太平洋上の無人島へと墜落してしまう。
政府は軍の特殊部隊の隊長であるタニー少佐と、ロボトノイドの開発者であるフォスター博士の一人娘のスーザンとに、特殊部隊を率いてのロボトノイドの回収任務の命令を下すが…
軍の開発した超兵器の殺人ロボットと特殊部隊との戦いを描いた、SFパニック風アクション映画。
いかにもなストーリーの設定を見れば分かる通りに、内容の方はまあ『何ともありがちな感じのお話』って所ですね。
物語の展開として、一応は『逃亡中の銀行強盗の乗ったヘリが殺人ロボットの居る無人島に不時着して…』とかってサブストーリーみたいな流れはある物の、メインの流れとしてはやはり『殺人ロボット VS 特殊部隊』ってのが物語の本筋といった感じです。
この殺人ロボットである「ロボトノイド」は、一応はCGで描かれているものの名前も前世代的ならデザインも前世代的で、何か旧版の「宇宙戦争」の火星人の多脚戦車(トライポッド)みたいな概観で、カッコ良いというよりもちょっとレトロな印象ですが…
ロボトノイドのCGのモーションはなかなか良く作られており、岩場から足を滑らせてとっさに前の岩を掴んだりとか、モーションがやたらと細かく作りこまれており妙に生き物臭いアクションを繰り広げる所とかは『結構良く出来てるなぁ…』と思いました。
が、ぶっちゃけて言うと内容的にはそれ意外にはコレといった見所に欠ける映画で…
物語の最初から殺人ロボットの出番が結構多く、序盤からそこそこにテンションが高くて『結構面白いかな?』と思いつつ観てたのですが、中盤以降も延々と同じ程度のテンションの『そこそこの盛り上がり』で話が続くため、全体的に地味で見せ場が無い作品になってしまっている感じがしました。
CGとかを見る限りそこまで『低予算!!』って訳でも無さそうなんですが、お金をかけるにしても、もうちょっと盛り上げるシーンにメリハリがあった方が良かったかも?
総評としましては、なんと言うか良くも悪くも『ごく普通のB級SF映画』って感じのお話でした。
B級SF映画としては『可も不可も無い』ような内容なんですが、通常の基準からすれば『B級SF映画』って時点でアウトなので、やっぱ『微妙な作品』と言わざるをえないかなぁ…
基本的にロボの暴れっぷりを楽しむ作品なので、パッケージに描かれているロボのデザインが気に入ったなら、『まあ観てみても損は無いかな?』って程度の作品と言えるでしょう。