NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「スローター 死霊の生贄」(35点/オカルト)

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■■■「スローター 死霊の生贄」■■■
(35点/オカルト)

 大学生のタイラーは血の繋がらない弟のイギーや友人達と共に、週末に郊外の古い屋敷をリフォームするというバイトを引き受ける事となる。
 しかしその屋敷は、40年前に一家全員が変死を遂げるという事件が発生したという曰くつきの一軒家だった。

 不気味に感じながらもリフォーム作業を開始した面々だったが、仲間の一人が地下室を整理中に魔術書のような物が入った木箱を発見する。

 興味から魔術書を持ち出したイギーが本の内容を調べて見たところ、この屋敷は太古の邪教の祭壇の上に建っており、自分たちが恐るべき『不死身の魔女』の復活の儀式のプロセスに組み込まれているという真実に気付く事となるのだった…


 どことなくネクロノミコンっぽい魔術書が登場する、クトゥルフ神話っぽい設定のゴア風味オカルト映画。

 パッケージ写真やら解説やらを見てると、死霊のはらわたっぽい印象を受けるけど、内容的にはあまり似てないかも?
 ネクロノミコンっぽい魔術書が出てきたりゾンビが出てきたりするのは、一応は共通点だけど。

 映画の内容の方は、『バイトの大学生たちが古い屋敷をリフォーム中に謎の魔術書を発見して…』という感じの流れなんですが、魔術書や舞台の設定が割と細かく作りこまれているのはまあまあ面白いです。

 ただ設定の解説に時間を割きすぎで、あまりにも本編の話が前に進まないのはちょっと困り者。

 お話自体はこの手のB級ホラーにしてはしっかりしてる方なんですが、それにしても全編90分ぐらいの尺の映画で盛り上がるのが70分過ぎた辺りから…ってのは、いくらなんでも引っ張りすぎで、ぶっちゃけ途中でダレまくりです。

 っていうか、一応はゾンビ映画って名目になってたので借りたのに、あまりにもいつまでたっても本編にゾンビが登場しないので、間違って違う映画を借りたのかと思いましたよ…

 特撮に関しては、何でもどこかしらでスプラッタ映画関連の賞』を受賞した作品とかで、残虐描写は結構強めで割と凝っているのですが、いかんせん見せ場が非常に少ないので物足りないというのが正直な所。
 あと、全体的に恐怖演出の見せ方がイマイチ上手くないせいもあってか、ちっとも怖くないのはどうにかならなかったものかと…

 突然はじまる、『旧型ゾンビと新型ゾンビの違い』に関する薀蓄(うんちく)とかは、唐突過ぎてちょっとウケました。


 総評としましては、なんというか全体的に『物足りなさ』を非常に感じる作品です。

 特に内容的に悪くは無い映画だとは思うのですが、残虐シーンもボリューム不足で物足りないですし、ストーリーの凝り方もちょっと中途半端
 ユーモアやバカ映画にも走りきれて無い感じですし、お約束のお色気シーンまで妙に中途半端だったりと、どうにも盛り上がりにかける映画でした。

 でも『物足りない』だけで、とりわけ『ツマんない作品』って訳でも無いので、この手のスプラッタ系のホラーが好きならば、とりあえず観ておいても良いんじゃ無いかとは思います。
 ま、それにしても『微妙な作品』って印象は拭えない一本ではありますが…