NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ゴーストライダー」(55点/アメコミアクション)

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■■■「ゴーストライダー」■■■
(55点/アメコミアクション)

 父のバートンと共にバイクスタントのショーを営むジョニー・ブレイズは、ある日、父が末期癌に侵されて汚名いくばくも無い事を知る。

 父の秘密を知り悩むジョニーの前に、メフィストと名乗る黒衣の男が現れ『自分と契約すれば父を健康な身体に戻してやる』と持ちかけてくる。
 男の正体をいぶかしみながらも、言われるがままに契約書にサインしたジョニーだったが…

 果たして父の肉体は以前の健康な身体に戻ったものの、直後のスタントショーの最中に事故死してしまい、怒りと絶望に囚われた彼の前から謎の男は忽然と姿を消してしまう。

 そして十数年後、30歳になったジョニーは世界的に有名なスタントドライバーとなっていたが、そんな彼の前に再びメフィストが現れ、彼が過去の契約に従い地獄の反逆者を捕らえる為の処刑人「ゴーストライダー」となった事を告げ、彼に「ブラックハート」という反逆者を捉える事を命ずる。

 自分と周辺の人間の命を守るために仕方なくメフィストに協力し、「ゴーストライダー」として悪魔たちを追い詰めていくジョニーだったが…


 過去からの運命によって悪魔狩人となった男の戦いを描いた、ダークヒーロー物アクション映画。

 同名のマーヴルコミック原作の実写化作品で、いわゆるアメコミの映画化作品ですね。

 映画化に際してニコラス・ケイジが主演というのを聞いた時には、『この映画、大丈夫かいな?』と思いましたが…
 どことなく暗い影を背負った主人公の雰囲気や、割とコメディチックな演技もこなせるキャラクターもあいまって、『泣き顔セクシー』なニコラス・ケイジには意外とハマり役ですね。
 (鏡の前で一人で『マッチョなポージング』を繰り返すケイジ君には爆笑でした。)

 原作どおりの『炎をまとった骸骨ライダー』という主人公の外見や、アスファルトの道路を焦がしながらバイクで爆走するという『衛星軌道上からでも発見できるんじゃないか?』と思うようなド派手な演出はなかなか笑えます。

 恐らく、世界一派手なダークヒーローでしょう。
 つか主人公は世界的な大スターなのに、いろんな人にいきなり正体バレまくって大丈夫なの?

 お話の方はアメコミの映画化作品の1作目らしく、やや『説明的なシーンが多い』のは致し方ないですが、『主人公のバイクスタントシーン』やらのアクションシーンが効果的に組み込まれていて、割とテンポよく見れるのは良い所ですね。

 ただ全体の尺の都合上もあってか、主人公がゴーストライダー」になってからのアクションシーンが若干少な目なのが物足りないところ。

 特に、敵役であるブラックハート」とその手下がやたらと弱くて、全員が一瞬でヤラれてしまうのは、余りにもあっけなくていただけません。

 『コミックを意識したカット割り』や演出なんかの完成度もなかなか上手くて、全体的な『見せ方』やらは結構良く出来ていると思うので、もうちょっとアクションシーンのボリュームがあればなぁ…と感じたのが、ちょっと勿体無い所ですね。

 あと余談ながら、ニコラス・ケイジ『脱いだら超マッチョ』の着やせっぷりは相変わらずスゴいですなぁ…
 でも、その顔で「30歳」という設定は、いくらなんでも無理がありすぎるんじゃないかと…

 アメコミ作品らしく、いかにも『続編に続く』的な終わり方だったんだけど、もし続編が2とか3とかまで作られたら、その頃にニコラス・ケイジは何歳になってるんだよ?


 総評としましては、アクション物としては『並の完成度』ですが、アメコミ原作ものとしては及第点な作品と言えるでしょう。

 強くオススメというほどでは無いですが、アメコミ作品が好きな人やニコラス・ケイジが好きな人なら、十分に観る価値のある作品だと思いますよ。

 少なくとも原作コミックのファンなら、とりあえず観ておいても損の無い一本では無いでしょうか?