NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ホスピタル」(15点/オカルトホラー)

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■■■「ホスピタル」■■■
(15点/オカルトホラー)

 女子大生のジェシーは、ハロウィンの夜に友人のケヴィンらと4人で『肝試し』に出かける事となる。

 目的地を聞かされずに連れて行かれた先は、彼女が幼い頃に『入院していた母親を亡くした』という嫌な思い出のある、廃墟となったサンタ・ミラ病院だった。

 過去のトラウマに加え病院にまつわる不気味なウワサから、彼女は肝試しへの参加を嫌がるが…


 曰くつきの廃病院に肝試しに入った若者たちが、正体不明の悪霊に襲われる…という設定のオカルトホラー映画。

 パッケージを観ると、『「ホステル」のパクリ映画?』…って感じなので、ソレ系のスラッシャー映画かと思いきや、その実態は全く似ても似つかないような『幽霊の登場するオカルトもの』映画でした。

 廃病院で幽霊というと、なんとなく「Session 9」やらのサスペンス系ホラーを連想しますが、そんな奥の深いような作品ではなく…
 本作に登場する幽霊は『血液を介して感染する』みたいな感じの設定で、幽霊というよりも『ゾンビ』というか『物体X』というか…みたいなノリで、そもそも真っ当なオカルト映画ですらありません。

 この辺の大味っぷりが、いかにもB級アメリカ映画って感じですな。

 まあ、『物体X』だろうが『亡霊』だろうが面白ければ構わない訳ですが、本作は何と言いますか…とにかく話がショボい。

 そういうコンセプトを狙ってなのか、何か『ジュニア向けライトノベルそのまま映像化したような内容で、やたらと話が薄っぺらで何の深みも無い。

 キャラクターの設定や性格付けなんかも物凄い適当で、ロクに何の前振りも無く亡霊の正体とかをラスト直前で明かされても訳が分からんわ…って感じ。

 まるで素人が書いた自主制作映画の脚本で『イロイロと要素を詰め込もうとしたら、話の整合性が取れなくなったけど、まあ別にいいか?』みたいな雰囲気の漂うお話です。

 もしかしたら、もともとは『ジュニア向け特番』か何かで作られたホラードラマか何かなんだろうか?
 それにしちゃ、途中でHシーンとかもあるしなぁ…

 だいたい、原題が「Boo」(ブゥ)って所が怪しいよな。
 『お化けだぞ~、バァ!!』『バァ!!』に当たる言葉らしいんだけど、この嘗めきったタイトルからしても、そういうジュニア向け作品なんだろうなぁ?

 何かの映画の感想でも書いたけど、こういった『ジュニア向け』っぽい作品を『スラッシャーホラー』っぽく並べるのは勘弁してくれんかなぁ…

 クソなのはある程度覚悟して借りてるとは言え、この手の『ジャンル違い』のつまんない映画を掴まされると、普通にクソ映画を掴まされるよりも何倍もダメージが大きいので…


 総評としましては、なんと言いますか『非常に薄っぺらくて内容のないホラー映画』です。

 個人的には、何所をどう誉めれば良いのかサッパリ分からないような作品でしたので、決して人さまにはオススメはしませんが…
 どうしても、お子様向けの『中身の無いホラー風味作品』を見たい人が居ましたら、むりくりに借りてみても良いんじゃないでしょうか?

 少なくともパッケージに騙されて、「ホステル」みたいな作品を見たい人が、うっかり借りてしまわないように注意しましょうね。