NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ナイトメア ミュージアム」(55点/モンスター:怪獣映画好きならオススメ)

イメージ 1

■■■「ナイトメア ミュージアム」■■■
(55点/モンスター:怪獣映画好きならオススメ)

 コロラドの大学の考古学の発掘作業チームが、リビアで発掘作業中に古代エジプトの伝説秘宝とされる『メデューサの瞳』と共に、『巨大なバジリスクの石像』を発見する。

 大学はこの歴史的発見物を、博物館での大々的なセレモニーにて発表する事とするが、発表会の直前になって、『バジリスクの石像と一緒に発見された人間の石像』は『本当の人間が石にされたもの』だという事が発覚。

 バジリスクの石像の発見者である考古学者のハリーは、この事実に不吉なもの感じるが、おりしも発表会の日に皆既日蝕が発生。

 石像と思われていたバジリスクは数千年の眠りから目を覚まして大暴れを始め、更に唯一のバジリスクへの対抗手段と思われる『メデューサの瞳』は、騒ぎの混乱に乗じて泥棒に盗まれてしまうのだった…


 古代エジプトの神話で『蛇の王』として知られる伝説の怪物「バジリスク」が現代に復活して、人間たちを次々と襲うというモンスターホラー映画。

 邦題やパッケージが「ナイトミュージアム」のパクりっぽくて、一見して何の映画か分かり難いですが、いわゆる『巨大モンスターものホラー映画』ですね。

 つか、ジャンル的に明らかに「ナイトミュージアム」を借りるようなユーザ層が観るような作品じゃ無いんですが、どういう狙いでパクりっぽいパッケージを採用してるんだか…
 実際、私も予告を観てモンスター映画という事を知らなければ、パッケージだけ観てスルーしちゃう所でしたよ。

 本作は、一応ジャンル的には『モンスター映画』と区分してありますが、ノリ的にはモンスター映画よりも、むしろ『怪獣映画』に近いような作品です。

 10メートル近い巨体に、銃弾を弾き返し熱や冷気にもビクともしない強靭な鱗人間をたやすく食いちぎる巨大なアゴに、睨みつけるだけで相手を一瞬にして石化してしまう眼光

 という民間レベルでは対抗のしようも無いムチャクチャな戦闘力で、人間たちを次々と抹殺していく大暴れっぷりに、対するは『完全武装の軍隊&考古学者の混成チーム』という展開は、怪獣映画好きには、なかなかに燃えるものがあります。

 また、怪物の「バジリスク」はCGで描かれているのですが、CGレベルはそこまで高くは無いながらも『人間との絡みのシーン』が結構多くて、怪物が大暴れする『見せ場』が十分に用意されているのは嬉しい所。

 ただ惜しむらくは、予算の都合か怪物の襲撃による『パニックシーン』に出てくる、逃げ惑う人々の人数があまりにも少なくてイマイチ迫力が感じられない事や、軍隊も完全武装と言いながらも戦車や装甲車の戦闘車両が登場する訳でもなく戦闘シーンがイマイチぱっとしないのは残念な所ですね。

 その辺がもうちょっとシッカリと作られていたら、『怪獣映画としては完璧なノリの作品』になったのに…

 まあ怪獣映画としての完成度はさておき、ストーリーのテンポなども非常に良くオチのまとめ方とかも非常にキレイで、お話そのものも割と面白い作品ですので一般の人でも割と普通に楽しんで鑑賞できるのでは無いかと…


 総評としましては、単純に『モンスター映画』としても『怪獣映画』としても、なかなか小気味良くまとまった良作と言える作品です。

 『マジメなホラー映画』を期待するとアレかもしれませんが、怪獣映画とかの『その手のノリ』が好きな人ならば、とりあえす観ておいて損は無い作品だと言えるでしょう。

 パワフルなB級モンスター映画が好きな人なら是非…といった所ですね。