■■■「TATARI タタリ 呪いの館」■■■
(45点/モンスターホラー)
数年前に『丘の上の呪いの館』と呼ばれる「ヴァナカット精神病院」の廃墟で行われた謎の大量殺人の唯一の生き残りだったサラ・ウォルフェが、謎の自殺を遂げる。
妹のアリエルは姉の死に疑問を抱きその調査を始めるが、姉の部屋を捜索中に遭遇した謎の大学教授から、姉の死は「ヴァナカット精神病院」にある邪神『バフォメットの像』が関係しているという奇妙な話を聞かされる。
教授の話に半信半疑だった彼女だったが、姉が死ぬ直前にアリエルに託した「ヴァナカット医師」の日記が『バフォメットの像』を見つけ出す手がかりであると知らされ…
リメイクもののサスペンス風ホラー映画としてそこそこの評価を得た「TATARI タタリ」の続編に当たる、幽霊屋敷もののモンスターホラー映画。
パッケージを観ると、ワーナーの「Raw Feed」シリーズっぽいのですが、予告とかを観ると特にそういう感じでも無かったので、あんま関係ないのかな?
「TATARI タタリ」は、ホラーといいながらも単純なオカルト物ではなく『幽霊屋敷ものをベースとしたサスペンス映画』といった風合いの強い作品で、B級ながらも凝った設定がなかなか面白かった作品でしたが…
本作は特にそういった捻った設定は無くて、単純な『幽霊屋敷を舞台にしたモンスターホラー』になっちゃってるのは残念な所。
そんな感じなので、ストーリーとしては一応は「TATARI タタリ」の後日譚に当たるみたいな位置づけのお話で前作から設定を引き継いでは居るのですが、内容的には前作を観て無くてもあまり困らないような感じです。
前述の通り今回は特にサスペンス的な要素は全く無く、幽霊の存在が視聴者には最初から明るみに出ちゃってる訳で、それもあってか幽霊も姿を隠すことなく最初から露出しまくり。
内容的にも『幽霊屋敷を訪れた面々がひたすら幽霊に惨殺されまくる』といった内容で、どうにも物語が単調で退屈な印象です。
あと、後付設定の『バフォメットの像』とかも、いかがしわしすぎ…
ただ、今回は幽霊を『隠すつもりが無い』故に、とにかく最初から幽霊が『殺る気マンマン』で、ゴア映画ってほどじゃ無いものの残虐シーンは結構多め。
一部で『やりすぎホラー』的な部分もあったりして、特に『脳味噌引っこ抜き』のシーンとかは思わず笑ってしまいました。
そういう意味では、前作と比較して『良くなった部分もあり、悪くなった部分もあり』と言った感じではあるのですが、やはりお話自体が単調すぎてツマんないのはいただけないですねぇ。
少なくとも前作を観て本シリーズを気に入った人は、こんな続編を望んでは居ないと思うのですが…
総評としましては、良くも悪くも『コレといった特徴の無い普通のモンスターホラー』って感じのお話です。
別に酷評する程にツマんなくも無いですが、見所もあまり無いのでオススメする程でも無いかなぁ?ってのが正直な所。
少なくとも『別にTATARIの続編にする必要は全く無かったんじゃ?』って感じの内容でしたねぇ。
前作のようなノリを期待してると肩透かしを食らいますが、単純に『残虐描写が強めの幽霊屋敷ホラー』として観るなら、まあ観ておいても良い程度の作品ってレベルではないかと…