NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「サイボーグ・ソルジャー」(55点/SFアクション)

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■■■「サイボーグ・ソルジャー」■■■
(55点/SFアクション)

 第二次大戦の後期、アメリカ軍の空挺部隊のマロイ大尉は司令部から解く主任務を命じられる。

 それは、フランスのストラスブールにあるナチスの研究所で、『原子放射線を用いた新兵器』が開発されているため極秘裏に潜入して破壊せよというもので、マロイ大尉は任務の遂行に当たり『優れた技能を持っているが問題を起こして刑務所に収監されている人材』を集めた特殊部隊を編成し現地へと赴く事となる。

 しかしナチの研究所で待っていたのは、銃弾を弾き返し戦車砲の直撃を受けても死なないという恐るべき肉体改造を施された怪物だった…


 第二次大戦の後期に、ドイツ軍の開発した不死身の怪物戦士とアメリカ軍の特殊部隊が対決するというSFアクション映画。

 パッケージやタイトルが『いかにもアレな感じ』で、ヤバそうな臭いのプンプンするタイトルなのですが、単純なSFじゃなくて第二次大戦ものという設定が面白そうなのと、監督がそこそこ面白かった「ボアvsパイソン」を撮った監督だという事で気になって鑑賞してみました。

 で、肝心の内容の方はと言うと…こりゃ、良くも悪くも『いかにもB級といった感じの作品』ですな。

 タイトルにもなっているサイボーグ戦士は、実際には放射線で突然変異した強化人間』って感じでサイボーグでもなんでもなく、『顔色の悪い超人ハルクといった感じ。

 怪物はCGで描かれているのですが、そこまで映像の品質は高くなくてキャラクターが画面から浮いちゃってるのは残念なところ。
 また、CG故に『人間との積極的な絡みが難しい』(と言うか金がかかる)ため、派手な見せ場も乏しいです…

 怪物のキャラクターそのものは悪く無いのですが、低予算故の制約にとらわれてしまっているのが惜しいですね。

 ただCGはショボいながらも、銃や戦車などの小道具や軍隊の設定が割とキチンと描かれている辺りは好感触。

 こちらは、普通に戦争映画としても十分に通用するだけのクオリティになっているので、逆を返せばコッチに予算を割きすぎたせいで怪物のCGとかにかける予算が足りなくなったのかなぁ?

 お話の方は、『特殊技能を持った戦士たちが大軍勢相手に命懸けで闘う』という、いわゆる『7人シリーズ』のようなコテコテなノリ(戦争ものだし、むしろ「ナバロンの要塞」か?)で、全体的にまあ悪くは無い感じなのですが、ちょっと『キャラクターの個性がいま一つ活かしきれてないなかぁ…』ってのが気になりました。

 主人公達の見せ場や怪物の存在も含めて、全体的に『盛り上がるシーンの演出が控え目』で、いま一つ盛り上がりに欠ける印象だったので…
 いっそ「ボアvsパイソン」みたくピンポイントでも大盛り上がりするシーンがあるなり、もう少し派手でシッカリとした見せ場があれば化けたかもしれません。

 そういう意味では、ちょっと惜しい感じの作品ではありますね。


 総評としましては『派手さには欠けるものの、そこそこキレイにまとまったSFアクション映画』といった感じの作品です。

 第二次大戦物でナチスの特殊兵器』とかってノリに興味があるならば、それなりに楽しめる作品だとは思うので、まあ観ておいても損は無いでしょう。

 個人的には、序盤の展開から怪獣大決戦みたいなド派手なノリを期待してたので、ちょっと物足りない印象の映画だったかな?
 最初に出てきた『サイボーグ犬』とかにも見せ場が欲しかったです…