NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「U.M.A レイク・プラシッド 2」(55点/生物パニック)

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■■■「U.M.A レイク・プラシッド 2」■■■
(55点/生物パニック)

 アメリカのメイン州のとある湖で、環境保護局の男性が何者かに湖に引き込まれて『巨大な生物に食いちぎられたような死体』となって発見される。

 保安官のライリーは、この事件が湖での相次ぐ行方不明事件と関連があると考え、魚類野生生物局のエマと共に調査を開始。

 その湖では、以前にとある老女が『全長12mもの巨大ワニ』を飼育していたというウワサのあり、彼らは以前に住んでいた老女の姉と言う人物に話を聞きに行く事にするが…


 10mを超える巨大ワニが大暴れする生物パニック映画の快作である「U.M.A レイク・プラシッド」の続編に当たる、生物パニック映画。

 「U.M.A レイク・プラシッド」は個人的にかなり好きな作品で、本作は『なんちゃって続編』ではなく、一応は『正式な続編』に当たる作品らしいのですが…

 寡聞にもこの作品の続編のウワサは聞いた事が無かったため、『えっ、この映画って続編出てたんだ?』と思って借りてみたのですが、どうやらあちらで『TV映画向け』につくられた作品のようで、なるほど聞いた事が無い訳です。

 さて、前作はワニの巨大な『スケール感』が圧巻だった作品なのですが、本作はと言うと…

 やっぱTV映画だけあって予算が厳しいのか、特撮の方はてんでダメですなぁ…
 CGがとにかくショボくて、まだ陸地にワニが居るシーンは良いのですが、特に水中からの出現シーンは違和感ありまくりで、どうにも残念な特撮の出来映えになっています。

 でも内容の方は、ごくオーソドックスな生物パニック映画といった感じの出来で特に悪くは無い感じ。

 ちゃんと、それなりの見せ場やユーモアのあるシーン等も用意されており、前作へのオマージュと思われるシーンなんかも作りこんである辺り、この監督はB級ホラーの事をキチンと『分かっている監督』だなというのが感じられて好感触。

 ただ、続編ものとしてはストーリー設定とかは少々無理がありすぎで、前作のラストで『10mを超える巨大ワニ』が『捕獲』されて終わっているのに、そのニュースを地元の警官が全く知らないなんて絶対にありえませんし、あんな馬鹿デカいワニが何匹も居て誰も気付かないのとか流石に無理がありすぎです。

 あと全体的に内容を詰め込みすぎで、『シーンの繋ぎにかなり無理がある場面』や『分かり難いシーン』が割と有ったのは、ちょっと難点ですかね?
 まあ内容が薄くて冗長になるよりは、よっぽどマシなんですが…

 全体的に悪くは無い作品だと思うのですが、この完成度で「U.M.A レイク・プラシッド」の続編と言う肩書きさえ無ければそれなりに評価できるものの、続編として考えるとどうにも『物足りなさの残る内容』なのが逆に惜しいですねぇ。

 実際に前作の設定があまり活かせている訳でも無いので、いっそ続編にする必要は無かったのでは?


 総評としましては、『特撮の完成度』にさえ目をつぶれば、比較的良く出来たB級の生物パニック映画だと思います。

 その手のノリの作品が好きな人らば、そこそこにオススメ出来る完成度なので『普通に観ておいても損は無い作品』と言えるでしょう。

 繰り返しになりますが前作の完成度から過剰な期待をしてしまうと、ちょっと肩透かしを食らうかもしれませんが、『前作の事を忘れて楽しむ』分には割とイケる一本だと思いますよ。