NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ヴァンパイア・バット 死蝙蝠の町」(55点/生物パニック)

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■■■「ヴァンパイア・バット 死蝙蝠の町」■■■
(55点/生物パニック)

 ルイジアナ州のテート大学にて、学生主催のシークレットパーティの最中に、森の中で道に迷った学生の一人が『全身に何かに噛まれたような傷跡を残した死体』となって発見される。

 また、川釣りに来ていた町民の同様の死体が発見された際に、死体にコウモリの糞が付着していた事から、その死因が吸血コウモリに襲われたものであると推測された。

 死亡した学生の通っていた大学の生物学教授のダンとマディーの夫妻は、友人の仇を討ちたいと考える学生たちと協力し、何故『南米にしか棲息しない』筈の吸血コウモリが町民を襲うようになったのかの原因と対策の調査を開始するが…


 突然変異によって凶暴化した吸血コウモリの大群が人間を襲うという、生物パニックホラー映画

 何と言いますか、良くも悪くも『実にオーソドックスな感じの作品』ですな。

 事件の発生 ~ モンスターの出現 ~ 原因の究明 ~ 対策の発見 という一連の流れが、非常に教科書的に本編の中に組み込まれた作品です。

 割と序盤にモンスターの大規模な襲撃シーンを持ってきて居る事から、結構インパクトがあり興味を持続させる良いアクセントとなっていますし、お話の中身もなかなか丁寧でなんともソツの無い上手い作りですね。

 ストーリーも定番の展開に見せかけておいて、ちょっとだけ捻りがあったり、学生達が偶然にモンスターへの対策法を発見する下りなんかもイデアの盛り込み方が上手くて、全般的になかなか良く出来ていると思います。

 ただ、良く出来ているのは良く出来ているんですが、コレといった本作ならではの特徴が無くて、『教科書どおりのB級生物パニック映画』に収まってしまっているのが勿体無いところかなぁ?

 生物パニック映画として必要な全てのフィーチャーは盛り込まれているのですが、なんと言いますか…どのフィーチャーも『一定の水準レベル』を超えておらず、どうにもちょっとパンチ力に欠ける印象。

 総じて『全体的に悪くは無い』『結構面白い作品』なんだけど『本作ならではの特徴』が無いため、どうにも印象に残らない映画になっているのが勿体無い所ですね。

 せめて、モンスターの襲撃シーンにもうちょっと迫力があるか、何か特徴的なシーンでもあればなぁ…と思うのが非常に惜しいところの作品です。


 総評としましては、絶賛するようなポイントは無いものの、良い意味で『普通に良く出来た生物パニック映画』だと思います。

 全体的に非常にソツの無い作りに好感が持てる作品ですので、生物パニック映画というジャンルが好きな人ならば、まずは観ておいて損の無い作品だと言えるでしょう。

 個人的にはなかなか楽しめたのですが、印象の薄さ故にオススメって程には成らない感じですので、定番的な生物パニック映画が観たいという場合は、とりあえず借りてみてはいかがでしょうか?
 少なくとも、『観て後悔しない程度のレベル』の一本だとは思いますよ。