■■■「スリープウォーク」■■■
(20点/オカルトスリラー)
幼い頃に母親を事故で失ったモリーは、母親の死が睡眠障害と関係があったのでは無いかと考え、大学で睡眠障害の研究を行うようになる。
しかし、臨床検査の最中に患者が謎の変死をするのを目撃し、患者から死のまぎわに『彼女が来る』というメッセージを受け取って以来、奇妙な現象が彼女の周りで起こりだす。
同じように『夢』の研究を行っていたサイラスという青年から、『君には特別な力がある』と言われた彼女は、怪現象の秘密を突き止めるために彼の元を訪れるが…
悪夢の中に登場する魔物との戦いを描いた、カナダ製のオカルトスリラー映画。
タイトルだけ聞いて、何となくキング原作の「スリープウォーカーズ」を思い出したのですが、別に内容的には全く関係のない作品で、こちらは『夢魔』が登場するオカルト映画です。
(「スリープウォーカーズ」は吸血鬼映画でしたからね。)
『夢の中で怪物と闘う』というと何となく「エルム街の悪夢」が思い出されますが、あんな激しいノリではなく、夢魔に襲われている人の救出方法も『起こすだけ』という何とも地味な映画ですねぇ。(まあ、最後だけは、ちょっとマトモに戦いますが…)
夢魔との戦いの部分以外でも、何と言うか全体的にぱっとしない印象の映画です。
最初はヒロインの過去と夢魔との関係の『謎解き』的なストーリーが展開されるのですが、どうにもこの導入部分が長くて冗長でダレます。
しかも謎解きの答えも矢鱈と唐突で、夢の中で覚醒した主人公の一人が5分ぐらい延々と真実を語るだけという超強引な展開。
(突然、何の伏線もなく『主人公の一族の過去からの因縁』とか語られても訳が分からんわ…脚本家は中二病か?)
そして視聴者おいてけぼりの所に、更に『なんのこっちゃ?』というような展開のストーリーとバトルが展開されて、これまた唐突にヒロインの必殺技みたいのが炸裂して夢魔を倒して終了。
オチも何が言いたいのか良く分かりませんし、全体的にどうにも釈然としないものの残る作品でしたよ。
とりあえず何を改善するにしても、もうちょっと脚本をどうにかした方が良いんじゃないかと…
総評としましては、何と言うかご都合主義的なやっつけ脚本映画とでも言いますか…脚本以外も含めて、とにかく地味な映画ですね。
特にこれというオススメのポイントも見当たりませんし、興味なければスルーしてしまってよい作品だと思います。
ツッコミどころは満載なので、どうしても『早急にB級映画にツッコミを入れたい』という、やんごとなき事情がある方は観てみても良いかもしれません。