NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「クライモリ デッド・エンド」(65点/スラッシャーホラー:オススメ(ゴア映画好き限定))

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■■■「クライモリ デッド・エンド」■■■
(65点/スラッシャーホラー:オススメ(ゴア映画好き限定))

 売り出し中のTVプロデューサーであるMは『サバイバルゲームで5日間のサバイバルを勝ち抜くと賞金10万ドルが獲得できる』という新番組「アポカリプス」を企画し、6人のゲームの参加者たちが集められ、ウエスバージニア州の深い森の中に体一つで乗り込んでのサバイバルゲームを開始する。

 それぞれにゲームの課題をこなしていく参加者たちだったが、その森の中では恐るべきミュータントの食人一家が暮らしており、参加者やスタッフ達が一人、また一人とミュータントたちの餌食となって行く。

 かくして本当に『命懸けのサバイバルゲーム』を行う事となった参加者たちは、果たして無事にこの恐るべき森から脱出する事が出来るのだろうか…


 森の奥で暮らす食人一家の都市伝説を題材とした、「クライモリ」の続編に当たるスラッシャーホラー映画。

 「デッド・エンド」とか変なサブタイトルが付いていますが、別に『なんちゃって続編』では無くて、一応は前作の正統な続編に当たる作品です。(ちなみに原題にもキチンと「DEADEND」(行き止まり)と付いています。)

 前作は全体的な出来は悪く無いものの、何か悪魔のいけにえ」の劣化コピーのような内容で今一つ個性の感じられない作品だったので、本作も『どうだろう?』と不安半分で観たのですが、なかなかどうして、殆ど『個性のかたまり』みたいな作品になっております。

 何が凄いって本作はストーリーとかそっちのけで、とにかく『エログロ描写がテンコ盛り』の状態。

 人体解体やら人間ミンチマシーンやらにはじまって、ミュータント同士のセックスシーンとか出産シーン等の、ひたすらエグくてグロい描写のオンパレード。

 それでいて『エグいだけの映画』という訳ではなく、ブラックなコメディ風の描写が多く含まれているため、あまり暗いとか怖いイメージは無くて典型的な笑える『やりすぎスプラッタホラー』に仕上がっているのは良いですね。

 また、本作は登場人物が『サバイバルゲームの参加者』という事で腕っ節が強い人間が多くて、単純に『狩られるだけ』じゃなくてミュータントとの激しいバトルを繰り広げてくれるのも面白くて、特に海兵隊員とミュータントの死闘はなかなかの見所です。

 ちなみにストーリー的には続編といっても殆ど前作との繋がりは無いですが、一応は続編らしく『ミュータント一家の出生の秘密』とかが語られたりします。

 まあその秘密も、ぶっちゃけ『だから何だ?』って程度の設定ですし、敢えて前作の内容を引っ張らずに、エロ、グロ、バトルという『お馬鹿ホラー』に必要な要素のみを存分に詰め込んだという、良い意味での『非常に割り切った続編』だと言えるでしょう。
 個人的には、相当笑わせて楽しませていただきました。

 ただ、ちょっとツッコませて貰うとしたら、前作で放題を「クライモリ」と付けちゃったのは間違いでしたね。
 本作は殆どが『昼間の森』が舞台なので、全然「クライモリ」じゃなくて、これじゃ「アカルイモリ」ですよ…(内容も馬鹿っぽくて明るいですしね。)


 総評としましては、エログロ描写満載の『ゴア映画大好き人間』になら文句無しでオススメ出来る作品だと思います。

 内容的に前作とか観て無くても全く困らないと思いますので、この手の映画に抵抗が無くて気になる人はチェックしておいて損は無い一本だと言えるでしょう。

 逆に、前作のような『普通のB級ホラー』のノリを予想してると刺激が強すぎるかもしれませんので、そっちは要注意です。
 (つか「ホステル」とかを18禁にするよりも、この映画を18禁にすべきだろう…とか思ったのは俺だけ?)