NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「パンプキンヘッド 復讐の謝肉祭」(45点/モンスター)

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■■■「パンプキンヘッド 復讐の謝肉祭」■■■
(45点/モンスター)

 アメリカの寂れた町にあるウォレス火葬場では、解剖医のドクと共謀して『新鮮な死体から臓器を抜き取り闇市場へと売り飛ばす』という死の商人のような裏家業が行われていた。

 そんなある日、火葬場に迷い込んだハイカーが殺された事から彼らの犯罪が発覚。

 家族の死体を切り刻んで売り払われた遺族たちは、怒りのあまりに町外れに住む呪術師である『森の魔女』へと依頼して、伝説の悪魔である「パンプキンヘッド」を召還し復讐を果たそうとする。

 しかし「パンプキンヘッド」の復讐は凄惨を極め、無関係な人間までをも巻き込む事態へと発展。
 彼らは「パンプキンヘッド」の暴走を止める為に、なんとか契約を反故にしようとするが…


 1988年に公開された知る人ぞ知るマイナーホラー映画である、「パンプキンヘッド」の続編に当たるモンスターホラー映画。

 って、リメイクや続編のブームとは言え『20年も前の、こんなマイナーな作品の続編を今ごろ作るのかよ!?』とちょっと驚きです。

 ちなみに1作目のストーリーはどんなだったかと言いますと…

 息子を交通事故で亡くした父親が、復讐の為に伝説の悪魔である「パンプキンヘッド」を呼び出し、息子を殺した若者たちに復讐する…とかって話だったと記憶しています。
 (ちなみに本作は3作目に当たるのですが、2がどんな話だったかは流石に覚えてません…(ツマんなかった事だけは覚えてる。)

 「エイリアン」や「ターミネーター」等の特殊メイクやSFXで有名な故スタン・ウィンストン氏が監督した作品という事で、映画のB級っぷりの割にモンスターの造型や特撮の完成度が非常に高く、話題となった作品でした。

 もともと、巨大感あふれる着ぐるみクリーチャーである「パンプキンヘッド」の魅力だけで持っていたような作品ですが、クリーチャーの特撮技術は確実に進歩して、着ぐるみやらCGやらのレベルは上がっているのですが…

 見せ方があまり上手くないのか新作の方はどうにも迫力が無く、回想シーンで一瞬だけ出てくる『スタン・ウィンストンの撮った20年前の映像』の方が迫力があるってのは困り者。

 ストーリーの方は、1作目の焼き直し…とまでは言わない物の、1作目のおさらいっぽい感じのストーリーですね。

 一応は1作目のストーリーを引き継いだ正統な続編として描かれており、1作目の主人公(なんと、ランス・ヘンリクセンが演じています)が出てきたりするのですが、当たり前のように『20年前の映画の設定』を唐突に語られても流石に良く覚えてないですって…
 特に序盤は説明不足で、ホントに訳が分かりませんでした。(一応、途中の回想シーンで1作目の設定が少し語られる。)

 お話の方は、『パンプキンヘッドが大暴れして悪い連中を殺しまくるけど、因果は巡って復讐しようとした人達も不幸になる』みたいなお話で、まあ特に深いテーマやドラマはありません。
 1作目に比べると、悪役の連中が『本当にどうしようもないクズ共』に描かれており、怪物が暴れる事に背徳感があまり無いのは、時代の流れといった所でしょうか?


 総評としましては、何と言うか良くも悪くも『ごく普通のB級モンスターホラー映画』って感じの作品ですね。

 「パンプキンヘッド」自体のデザインはカッコ良いので、もうちょっと見せ方さえ良ければ割と観れる映画になってたと思うのですが、どうにもあまり見所の無い『可も不可も無い作品』になってしまったなぁ…という所。

 壊滅的にツマんない訳でも無いので、モンスターホラー映画が好きならば特に観るのは止めませんが、まあ『シリーズを好きな人ならばお好みで…』って感じでしょうか?