NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ガーゴイル・トゥルーパーズ」(55点/モンスター)

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■■■「ガーゴイル・トゥルーパーズ」■■■
(55点/モンスター)

 第二次大戦末期。
 戦局の悪化にあえぐドイツ軍は、ベルギーの古城に眠る伝説の怪物である「ガーゴイル」を蘇らせる事で戦争に利用できないかと画策する。

 彼らの目論見どおりガーゴイルの群れは蘇り、イギリスに駐留するアメリカ軍の航空部隊を襲撃し、B-17の爆撃機部隊は壊滅的な大打撃を受けるが、更にガーゴイルの群れは蘇らせたドイツ軍の命令も全く受け付けず、無差別に人間を襲撃するようになってしまう。

 墜落する爆撃機から落下傘で脱出して九死に一生を得た、アメリカ空軍・第316飛行隊のガス少佐らは、地元のレジスタンス達から、この地に伝わる『石の悪魔』の伝説を聞き、なんとかしてガーゴイル達を全滅させる方法は無いかと調査を開始するが…


 ドイツ軍によって蘇ったガーゴイルの群れとアメリカ軍との戦いを描いた、戦争アクション風味のモンスターパニック映画。

 この手のパニック映画ではお馴染みのSci-Fi Picturs」と「ユニバーサル・スタジオ」によって製作されたTV向け映画ですね。

 ユニバーサルによるTV映画は、その辺の劇場向けB級映画よりもお金がかかっており完成度が高い事が多い訳ですが、本作もなかなか良く出来た作品です。

 映画のジャンル的には、一応『モンスター映画』と区分しておりますが、内容的にはどちらかというと『冒険アクション映画』の色合いが濃い内容で、ガーゴイルの群れと爆撃機との空中戦とかのシーンもなかなか迫力があり、普通の戦争映画並に小道具とかに凝ってる点も好感度が持てます。

 ただ、ストーリーに関しては『どこぞの中二病向けアニメかよ?』というぐらいに、コテコテで説明的な展開だったり、悪役が物凄く『悪役然とした悪役っぷり』だったりと、捻りも何もない内容でベタベタすぎて面白味には欠けるかな?

 ぶっちゃけ、大概の人は最初の『30分ぐらいを見たら結末までのストーリーを殆ど正確に予測できる』んじゃないかと思います。

 アクションシーン同様にモンスターとかのCGも割と良く出来ており、コテコテすぎる点を除けば総じて完成度は高いのですが…

 惜しむらくは、本編の半分ぐらいを占める地上戦のシーンが、あまり迫力が無いのは残念なところ。

 特に銃撃戦においては、主人公達が強烈な『主人公補正』を発揮して、『敵の目の前で棒立ちなのに敵の弾が全く当たらない』ようなシーンが多くて、ちょっと緊張感に欠けるかも?

 この辺にもっと迫力があれば、もっと冒険映画としても楽しめたと思うので、もうちょっと何とかならんかったものかなぁ…


 総評としましては、あまりにもコテコテの冒険映画っぽい内容ですが、『コテコテの冒険映画』が嫌いじゃなければ『それなりに楽しめる作品』だと思います。
 タイトルだけ聞くとネタ映画っぽいですが、割と普通に良く出来たB級アクション作品でした。

 ただ、『全てに於いてB級』な部分が多くてコレという程に面白い部分も無いので、この映画を観るぐらいなら普通に『アクション映画の娯楽大作』を観ておいた方が良いかもね…

 アクマでTV映画向けに作られた作品ですので、『TVで観る程度の価値だと割り切って観れるならどうぞ…』って感じの一本でしょうか?