NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「バトルフィールド TOKYO」(5点/モンスター:地雷)

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■■■「バトルフィールド TOKYO」■■■
(5点/モンスター:地雷)

 2003年1月、日本に訪れた2人のアメリカ人ジャーナリストのサラとエリンは、日本政府への取材の為に東京に訪れ原因不明の災害に遭遇する。

 災害は、後に日本政府によって大地震である発表され、数千人の犠牲者が出る大災害となった。

 しかし、後日に発見されたサラとエリンの残したビデオテープには、正体不明の生物が街を襲撃する驚くべき映像が映っており、それにより災害の恐るべき真相が明らかになるのだった…


 『2003年1月に東京を襲った謎の大災害の真相を語る』という設定の、ドキュメンタリー風味のモンスターホラー映画。

 日本人なら誰でもご存知のとおり、2003年1月に東京で大地震なんかが起こってない訳で、ネタ映画というのはスグに分かる訳ですが…

 まあ一言で言ってしまうなら、いわゆる『なんちゃってクローバーフィールドですな。

 しかし、コレの完成度が存外に酷い!!
 いや、ホンッッッッットに酷い!!

 もしクローバーフィールド」が超低予算で撮られたとしたら、ここまでツマんない映画になるとは…ある意味で衝撃的です。

 プロットや設定は殆どそのまんま「クローバーフィールド」のパクりで、『大都市を謎の巨大生物が襲撃する』という未曾有の大災害発生時に『主人公達が偶然にもハンディカムで現場を撮影していたフィルム』という設定で、手持ちビデオの主観映像で物語が展開するのですが…

 いやはやコレがもう、恐ろしい程に退屈!!

 低予算故にキャストとかCGとかにお金がかけれないのは分かりますが、パニックシーンになっても10人ぐらいしかマトモにキャストが登場せずに、全くパニックの臨場感無し。

 また、モンスターの襲撃シーンになると都合よく『カメラが不調』になって、モンスターの姿や街の破壊のシーンは殆どカメラに映らないという状況。
 (というか、ホントに『モンスターの姿』は最後までマトモに映りません。)

 結果として『お姉ちゃん2人がダラダラと喋りながら、人気の無い裏道や地下街などを歩き続ける姿を延々と見せられるだけの映画』という、何が楽しいんだかサッパリ分からない内容に…

 オマケに、ハンディカム風の手ぶれ映像は観辛いですし、登場する脇役の日本人役(恐らく日系人)の俳優も恐ろしいぐらいにダイコン揃いで、観てるだけでも苦痛。
 (まあアメリカ人が見たら、日本語がつたなくても気にならないのでしょうが…)

 パクリならパクリで本作ならではのオリジナリティがあるのならまだしも、中途半端に「クローバーフィールド」を意識した内容(それもオマージュと言えるほどに完成度が高く無い)になってて、オリジナリティは微塵も無し。

 もしクローバーフィールド」から盛り上がる部分を全てカットして、苦痛を5倍ぐらいに割り増しすれば、こんな感じの作品になるんじゃないでしょうか…

 コレなら、自主制作映画で「クローバーフィールド」のパロディでも作った方が、まだ観れる作品になったでしょう。

 途中から早送りで観てたのですが、倍速再生の50分程度がこれ程長く感じた映画も久しぶりでしたよ。


 総評としましては、何と言いますか…クソという言葉では語り足りない『うず高くそびえるクソの山』みたいな映画です。

 まだ、ツマんないならツマんないなりに笑えれば良いのですが、単なる「クローバーフィールド」の劣化コピーなので笑う事も出来ず…ネタとして面白い訳でもなく……
 いや久々に『手に負えない程のクソを掴まされた』と感じた作品でしたよ。

 とりあえず、『人生の貴重な90分を積極的に無駄にしたい』という変人じゃなければ観なくても良い作品だと思います。
 ネタ映画として語るにも微妙な出来ですからねぇ…

 冒頭のシーンで、渋谷の町並みとかが映って『ああ、ホントに日本までロケに来たんだ』というのが唯一感心したシーンだったかなぁ?
 (でも、後半はどう見てもアメリカの日本人街っぽい場所でしたが…)