■■■「レストストップ2 ドント・ルック・バック」■■■
(35点/スラッシャー)
イラクでの軍役を終えて戦場からアメリカへ戻ったトミーは、1年前に恋人のニコールと一緒にロスへ向かったまま行方不明となった弟のジェシーの死が諦めきれずに、自分の手で弟の行方を捜す事を決意する。
彼は、ニコールの姉で恋人のマリリン、友人のジャレドと共に弟がLAに向かう道すがらに辿った道程を追い、彼らが今は利用されていないカリフォルニアのオールド・ハイウェイと呼ばれる道路で行方不明になっている事を知る。
しかし、オールドハイウェイの途中の休憩所に立ち寄った彼は、唐突に「KZL 303」というナンバープレートを付けたピックアップトラックの襲撃を受け、トラックのドライバーによって拉致されてしまうのだった…
昨年、「ワーナー・プラス」レーベルで「Raw Feed(ローフィード)」シリーズの第一弾としてリリースされた「レストストップ デッドアヘッド」の続編に当たるスラッシャーホラー映画。
前作は、小粒ながらも割と小気味よい感じのスラッシャーホラー映画だったのですが、続編である今作はどうなったと言いますと…
うーん、正直言ってコレは続編を作らない方が良かった作品かなぁ?
一応、前作のラストや特典映像で示唆されていた謎が解き明かされる形にはなっているのですが、妙に謎解きの『語り』の部分が多くなって、お話のテンポが悪くて間延びした印象になってしまっているのは困り者ですね。
そもそも、前作が『どんなストーリーだったか』なんて、スッカリ忘れてたので、そんな部分を懇切丁寧に解説されても別に嬉しくないってのが正直な所。
お話を完成させる為に、妙にオカルトホラー的なノリになってしまっているのも、ちょっと考え物です。
どちらかというと前作同様に、スラッシャーホラーとしてお話をテンポ良く見せる事に注力して欲しかったなぁ。
しかも気合を入れてお話の設定を解説されても、だいたいこの手の作品で殺人鬼の正体をハッキリ描いてしまうと、逆に『謎の殺人鬼』の正体が『何か安っぽくなった』という印象しか受けないですし、気合入れて解説した割にはオチは中途半端なまま…
『助かったと思わせておいて実は…』という『二度の怪』みたいなネタを何度もやられるのも、流石にここまでシツコイと鬱陶しいだけです。
割と過激だった残虐描写も前作に比べるとインパクトが弱い感じですし、なんか全てにおいて中途半端になってしまった印象だなぁ…
前作は結構な良作だったのに、ハッキリ言って残念な限り。
総評としましては、『前作を観てないと訳が分からない』けど『前作を観た人間が観ると内容的に物足りない』という何とも難儀な作品です。
スラッシャーホラーとしても正直言って微妙になってしまった印象なので、前作を観て気に入ってた人ほど本作は『観なくてもよい』ってレベルの一本ではないかと…
いやはや、世の中には『下手に続編を作らない方が良い作品』ってのも確かに存在する訳ですな。
ちなみに、前作は割と普通に良く出来たスラッシャーホラーでしたので、気になる人は観ておいて損は無いと思いますよ。
■映画感想:「レストストップ デッドアヘッド」(60点/スラッシャーホラー:結構オススメ)
>http://blogs.yahoo.co.jp/uei_nanigashi/51607901.html