NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ザ・スフィンクス 秘密の扉」(55点/アドベンチャー)

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■■■「ザ・スフィンクス 秘密の扉」■■■
(55点/アドベンチャー

 ハイスクールで歴史の教師を務めるロバートは、ある日、考古学者である父の助手のジェシカから、彼の父親がスフィンクスの『知識の部屋』を開く秘密の扉を調査中に、扉から出現した怪物である「スフィンクス」に殺害された事を知らされる。

 父のトーマス教授は、かつて一緒に研究を行っていた息子へと研究を引き継ぐ事を遺言として残し扉を開く鍵となる『石版』を彼へと託すが、その為にロバートは『石版』を追って現れた番人のスフィンクスの襲撃を受ける事となる。

 家を破壊されたものの何とか襲撃を逃れた彼は、娘のカレンと共にかつて父が所属していた調査機関である「センチネル」へと逃げ込み、そこで石版に書かれた暗号を解読を開始するが…
 その石版には「知識の部屋」へ入る為の方法と同時に、『3日以内に「スフィンクス」を倒さなければ「イシスの疫病」によって多くの人が死ぬ』という恐るべき事実が書かれていたのだった。


 スフィンクスに存在すると言われている『秘密の部屋』を題材とした、イギリス製の冒険モンスター映画。

 恐らく、海外のケーブルTV向けに製作されたTV映画だと思われますが、パッケージだけ見るとモンスターものっぽい印象を受けますが、内容的には冒険ものという印象が強い作品です。

 というか、少年少女向けの『ジュブナイル冒険もの』という感覚が最も近い作品かも?

 特撮やアクションはショボいですが、無駄に『話のスケール』だけがデカくて、「知識の部屋」ってのが秘密の扉を通じた異次元に隠されてるって設定だったり、秘密の扉を開ける為の鍵を集める為に『世界の七不思議の遺構』を巡って冒険をしたりと無駄に壮大な内容で…

 また主人公の父の所属していた研究機関が超法規的な権力を持ってて、普通の兵器では倒せないスフィンクスを足止めする為だけに「巡航ミサイル」を発射したり、重力をコントロールする「グラビティガン」とかって秘密兵器を持ってたりと、『いまどき子供向けでも、その設定は無いだろ?』って言うぐらいに荒唐無稽な設定のオンパレード。

 謎解きを行う際に女子高生の主人公の娘が大活躍したりと『子供向けだなぁ』と思わせる設定が多く、実際にターゲットを子供向けとして作られた『冒険活劇』的な作品だと言えるでしょう。

 ただ、お話そのものはなかなかテンポが良くて要所要所に見せ場もあり、途中で退屈するような作りでもなく、子供向けと納得して観る分にはなかなか面白いです。

 お話の滅茶苦茶に大仰なスケールの割には、映画そのもののスケールが矢鱈と小さくてショボい点さえ我慢すれば、そこそこ楽しんで見れる作品では無いかと…


 総評としましては、別に決してオススメするような映画では無いですが、観たからといって後悔するほど酷い作品でも無いので、『可も不可も無い冒険活劇映画』って感じのお話だと言えるでしょう。

 内容的にはファミリー向けの冒険映画という側面が強いので、小中学生の子供とかと一緒に『家族で観るのに向いている作品』ですね。

 モンスター映画とか本格的な冒険映画とかを期待していると、かなり肩透かしを食らうレベルですので、そういった方面に期待している人はスルーしてしまった方が良いかもしれません。