NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ハロウィン(ロブ・ゾンビ版)」(55点/スラッシャー)

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■■■「ハロウィン(ロブ・ゾンビ版)」■■■
(55点/スラッシャー)

 イリノイ州のハドンフィールドという田舎町で、ストリッパーの親と素行不良の父という家庭環境の非常に荒れた家庭環境で育ったマイケル・マイヤーズは、キレやすい性格で学校でも問題児扱いされていた。

 マイケルが密かに小動物の虐待を行っている事を知った教師は、彼の家族に彼が『殺人鬼となる素養がある』という事から精神鑑定を受けさせる事を薦める。

 しかし、精神鑑定が行われる前のとあるハロウィンの夜に、家族を次々と惨殺した彼は、その後、10歳という史上最年少の最悪の殺人鬼として警備つきの精神病院へと収監されるが…

 それから17年後、病院の移送中に警備員を皆殺しにして病院から脱走した彼は、ハロウィンの夜に再びハドンフィールドの戻って来るのだった…


 1978年に製作されたジョン・カーペンター監督の「ハロウィン」のリメイクに当たる、スラッシャーホラー映画。

 カーペンター監督の最高傑作とも言われている「ハロウィン」ロックアーティストのロブ・ゾンビがリメイクとかって…『大丈夫かよ!?』と思いましたが、想像以上にシッカリと作られていて、ちょっと驚きました。

 いや、ホントに普通にホラー映画として十分に通用するレベルで、その辺のハンパなB級ホラーよりも演出も脚本も良く出来ています。

 「マーダー・ライド・ショー」とかの頃よりも、監督としての技量に磨きがかかった感じですね。
 つかロブ・ゾンビは、もう『こっちの道で生きていっても良いんじゃない?』って感じ…

 ただ、スラッシャーホラーとしては確かに良く出来てはいるんですが、「ハロウィン」のリメイクとしては『ちょっとアレンジを加えすぎかな?』って感じるのも正直なところ。

 オリジナル版では、閑静な住宅街で育った少年時代のマイケル・マイヤーズが、理由も一切分からないまま次々と家族を惨殺するという『静かな怖さ』が良かったのですが、リメイク版の本作ではマイケルが殺人鬼になるまでの『背景』や『理由付け』が描かれており、正体不明の殺人鬼としての神秘性が失われてしまっています。

 また、オリジナル版の傑作シーンである『殺人鬼の姿を一切映さずに主観視点で淡々と殺害を行っていくという』シーンを踏襲しなかったのは、リメイクとしてはちょっと片手落ちかなぁ…ってのも正直なところ。

 マイケルの過去を描く事で、設定に肉付けをしてキャラクターを立たせたかったのかもしれませんが、それならそれで最初に『主観視点での連続殺人シーン』を見せておいて、後のパートで過去を描くという順番でも良かったかも?

 まあ、そういうツッコミどころを除けば、普通にスラッシャーホラーとしては良く出来ており、お話のテンポや見せ方も全体的に悪くないですし、殺害シーンのパターンは単調ながらも逆に『マイケルの無機質な殺人マシーン』っぷりが表現されてて良いんじゃないかと思います。

 若干気になったのは、序盤でマイケルの過去のシーンを描くのに注力するあまりに、中盤の17年後にパートが転換してから映画が一度『仕切り直し』みたいな感じになったせいて、ちょっとテンポが悪くなってしまい終盤の展開が冗長に感じられてしまったのは勿体無いところでしょう。

 あと、音楽に関してはジョン・カーペンター版の「ハロウィン」のテーマを踏襲しつつも、上手くカッコ良いアレンジが行われており非常に良かったです。


 総評としましては、全体的にテンポも良く迫力もあるので、B級ホラーとしては及第点レベル『普通にそこそこ面白いスラッシャーホラー映画』だと思います。

 ただ、ジョン・カーペンター版のリメイクと考えると、どうしてもツッコミどころが非常に沢山出てきてしまうと思うので、素直に『同じような設定を使った別の作品』として評価するのが正しい鑑賞の仕方ではないかと…

 「ハロウィン」のリメイクという事で気になってる人は、細かい事を気にせずに楽しめるのであれば、十分に観る価値のある作品では無いかと思いますよ。