■■■「アナコンダ3」■■■
(25点/モンスター)
巨大企業であるウェクセル・ホール社の秘密の研究施設で、女性生物学者のアマンダは生物の老化を抑制する謎の成分が含まれた『不死の蘭』を研究するため、2匹の巨大なアナコンダを飼育し実験を続けていた。
実験は予想以上の成果を生み、アナコンダ達は突然変異によって18mもの巨体へと成長していたが、オーナーである会長が実験の成果を急がせた為に、ミスから2匹の巨大なアナコンダが実験用のケージから逃走。
森の中へと逃げ込んだ彼らは、出産の準備のためにエサを求めて街へと向かって移動を開始する。
アマンダは彼らを捕獲するために、腕利きのハンターであるハーマットらと共に追跡を開始するが…
突然変異により巨大化したアナコンダの恐怖を描いた、モンスターパニック映画。
なんちゃって続編が多いこの手の作品ですが、一応、2作目で出てきた『不死の蘭』の設定が引き継がれていたりするので、ストーリーも繋がった『正当な続編』に位置する作品です。
…が、もともと1作目からして『B級作品だったものが割と人気が出た』って程度の作品のうえに、2作目が駄作だった本シリーズの『3匹目のドジョウ』ともなると、すっかりやせ細っていて面白くなる訳が無いって感じなんですが…
まあ、ある意味で予想通りといえば予想通りの完成度でした。
1作目で『未開の地に探検に行った一行をデカいヘビが襲う』という、リアルな設定の中でヘビを怪物として描く事で『リアリティのある恐怖』を描いていた本シリーズだった訳ですが、3ともなるとアナコンダがすっかり『巨大モンスター化』して、体長18mで口から毒液を吐いたり尻尾の先にカギ針があったりと『お前は「パイソン」か?』と…
(※↑「パイソン」:「アナコンダ」のパクリで製作された巨大ヘビの登場するモンスター映画。『軍の生物兵器』という設定で、それこそ地球防衛軍でも呼んで来なければならないような凶悪な巨大ヘビが登場する。)
ストーリーは殆ど『有って無いも同然』な感じで、ホントに『研究所から大蛇が逃げ出したのでそれを追いかける』というだけの内容。
テンポが良いと言えば確かにテンポは良いのですが、ふんだんにあるモンスターの追跡シーンが見せ方に捻りが無くてどうにも冗長。
モンスターのCGのショボさやデザインのイマイチさも相まって、ハッキリ言って盛り上がりません…
まあ、実際には『B級程度のモンスター映画』としては普通の完成度な訳ですが、1作目がそこそこ雰囲気が良かった作品として補正がかかっている為、どうにも物足りなさを感じてしまうんですよね。
どうやら海外でのTV映画向けに作られた作品のようで、どうも最近はTV映画で『そこそこ人気があった劇場作品』のリメイクとか続編を作る事が多いようですが、ソレも良し悪しだなぁ…って感じですね。
モンスター映画やらSF映画やらの続編だと特に予算枠が厳しくなってしまうので、どうしても質が落ちてしまう作品が多くなりがちなのは難点でしょうか?
あと全然関係ないですが、本作は主演に「ナイトライダー」のデヴィット・ハッセルホフが出演してたりします。
いや、もうちょっと仕事は選べよと…
総評としましては、正直言って純粋にモンスター映画として観たとしても割と微妙なレベルの内容で、「アナコンダ」シリーズの続編として観ると駄作としか言いようが無いような作品です。
ぶっちゃけ、続編ものとして期待して観るとかなり肩透かしを食らう内容なので、「アナコンダ」シリーズの新作として期待している人は逆にスルーしてしまった方が良いかも?
2作目も微妙でしたが、個人的にはそれ以上にガッカリな内容でしたよ…