NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ヒドラ」(50点/モンスター)

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■■■「ヒドラ」■■■
(50点/モンスター)

 地中海に浮かぶ海図にも載っていない絶海の名も無い無人島で、大富豪たちが道楽として犯罪者たちを解き放って銃で撃ち殺すという『人間狩り』を行っていた。

 刑務所から誘拐されて、ゲームの獲物として無人島へと解き放たれたノーランらの4人の犯罪者は、なんとか力を合わせて大富豪たちを撃退しようと試みるが、そんな彼らの前に、多数の頭を備えた恐るべき大蛇が出現。

 この島は、ギリシャ神話でヘラクレスが退治したと言われる、不死身の大蛇である『ヒドラ』が潜む恐るべき場所だったのだった…


 無人島に拉致された犯罪者たちと大富豪たちが伝説の怪物「ヒドラ」に襲われるという、モンスターパニック映画。

 面白いのか面白くないのかと言われると、まあ何といいますか『ごく普通のモンスター映画』という感想が相応しい作品ですな。

 大富豪の『人間狩り』ゲームというシチュエーションは凝っていますが、基本的に絶海の孤島という閉鎖環境型のモンスター映画で、コレといった新味は無い作品です。

 ただ、作品全体としての完成度はそこまで低くは無く、お話のテンポの良さや、適度にモンスターの襲撃シーンを絡めた退屈しない作り等、キモとなる部分は押さえられてる感じで、なかなかの好感触。

 モンスターのCGはショボくて違和感ありまくりですが、CGモンスターの割にはキチンと人間との絡みが準備されており、襲撃シーンがB級モンスター映画にありがちな『ひとり芝居』になってないのは良い点でしょう。
 モンスターも良く動くので、襲撃シーンは観ていて面白いです。

 でも、モンスターの攻撃方法が、獲物をひたすら『八つ裂きにするだけ』ってのは、ちょっと芸が無いので、もうちょっとバリエーションが欲しかったかな?

 あと、登場人物が主人公とヒロイン意外が完全に『空気』扱いで、特にコレといった個性も無くて『えっ、今ので死んだの?』ってぐらいにアッサリ殺されるのは、どうにかならなかったかなぁ…

 ホントに単純に『死ぬ為の頭数として登場した』みたいな扱いのキャラが多かったのは、ちょっと気になりました。

 主人公と確執のあるライバルキャラとの対決や、ラストのオチも妙にアッサリしてて物足りない感じだったので、もう少しその辺を工夫すれば面白い作品になったかもしれないので、全体的に惜しい感じの作品でした。


 総評としましては、基本的に『可も不可も無い』といった完成度のモンスターホラー映画といった感じの作品です。

 退屈するような内容ではありませんが、敢えてコレを観る事を推すほどの作品でも無いので、モンスター映画が大好きな人でも『気になるならばお好みで…』って感じの一本と言えるでしょう。

 もし、WOWOWなりケーブルTVなりで放映されたなら、普通に観ても後悔はしないレベルだと思いますので、急がないならばその辺で放映されるのを待つのも手かもしれませんね…